使い方に応じてスタイルを変えられる変幻自在のボディ

アルミニウム素材が利用されており、ボディの見た目は明るく華やかだ

HP ENVY x2の見た目は、普通のノートPCと変わらない。液晶ディスプレイをフタのように開けるクラムシェルタイプだ。ボディの素材はアルミニウムで、質感は明るく軽やか。天板と底面にヘアライン加工が施されているため光沢が抑えられ、落ち着いた印象も受ける。なによりこの加工によって、指紋などの汚れが目立ちにくくなっているのが嬉しい。

ノートPCスタイルでのフットプリントはW303×D206mmと、A4用紙よりもやや小さい程度。11.6型としてはそれほど小さいわけではないが、持ち運びは苦にならない。本体の高さは19mmで、エッジが丸みを帯びるように薄くなっているため、実際に手にするとシャープな印象を受ける。重量は約1.41kgと、"モバイルノートPC"として考えるとそれほど軽くはない。

ENVY x2の天板部分(写真左)。天板自体の奥行きは193mmだが、接続部分があるため全体の奥行きは206mmとなっている。底面には何もないシンプルなデザインだ(写真右)

最大の特徴は、液晶ディスプレイを取り外すことで"Windows 8タブレット"として利用できる点だ。キーボード上部のスライドボタンを横に動かすとロックが外れ、そのまま上に持ち上げ液晶部分を簡単に取り外せる。装着する場合も、液晶ディスプレイを置くようにカチャリとはめ込むだけ。装着時はマグネットアシストによって位置が調整されるため、ズレを気にする必要もない。

液晶ディスプレイを取り外すことで、タブレットとして利用可能

本体の分離は、キーボード上部のボタンをスライドさせてから、液晶ディスプレイを上部に持ち上げるだけ(写真左)。取り付け時は突起を穴に差し込むが、マグネットアシスト機能によって位置取りをほとんど気にしなくて済む(写真右)

タブレットスタイルの本体サイズはW303×D193×H8.6mmで、重量は約710g。コンパクトで軽く、片手で使っても苦にならなかった。正直なところもう少し軽いとありがたいが、液晶ディスプレイのサイズが11.6型ワイドであることを考えれば妥当な重さだろう。

コンパクトで持ち運びやすいタブレットスタイル(写真左)。縦方向に向きを変えると、センサーの働きで画面の向きも変化する(写真右)

液晶ディスプレイを外したボディ部分は「キーボードドッグ」と呼ばれる。USB端子などのインタフェース類はキーボードドッグ側に用意されているため、タブレットスタイルではUSB機器などを利用できないのは残念だ。一方で、液晶ディスプレイとキーボードドッグの両方に、バッテリが内蔵されているのは大きなポイント。タブレットスタイルでバッテリが切れても、キーボードドッグに接続すれば使い続けることが可能だ。

キーボードドッグにはキーボードやタッチパッドのほか、インタフェース類や内蔵バッテリなども搭載されている

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