Mini-ITXマザーボードへの取り組み
――ここ数年、Intelが積極的に省電力・小型のプラットフォームを推し進めていますが、そのなかでも代表的なMini-ITXマザーボードに対して、どのように感じていますか。
Mini-ITXマザーボードに関しては、徐々に各国マーケットでも存在感を増してきていることを感じています。日本のように古くから注目されている市場がある一方、例えば最近だと南米地域からの引き合いも大きくなりました。トレンドとしてのMini-ITXは着実に広がっていることを実感しています。
ただ、西欧や日本市場では(CPU交換可能な)オープンソケットが中心ですが、南米のよな新興国市場ではコスト重視のCPUオンボード製品が求められるといった具合に、同じMini-ITXでも地域的なニーズの違いはあります。
――今日も、ちょうど手元に「GA-Z77N-WIFI」がおいてありますが、ここ最近ではかなり注目の製品です。こちらの製品のポイントを紹介してもらえますか。
インタビューの冒頭、各国からの様々なフィードバックを基に製品化されると説明しましたが、本製品も同様です。
まず、新しい機能として、WiDiモジュールを採用しました。これまでマザーボード単体としてWiDi対応の製品はリリースしていませんでしたが、本製品はこれに対応する初の製品となります。
また、西欧市場でのニーズからは、Dual LANを採用しています。NAS用途などで利用されると聞いています。ディスプレイ出力ですが、HDMIを2系統、そしてDVI-Iという構成を採用しています。
2基のHDMIはテレビとディスプレイに接続するといった西欧におけるHTPCニーズに応えるため、一方でDVI-Iは日本の声に対応したもので、変換アダプタを介することでD-subにも対応しています。
――例えばMini-ITXマザーボードにおいて高性能な電源回路を搭載するというニーズは無かったのでしょうか。
そうした声は日本市場から上がっています。ただ、他の地域からそうした声は上がっていませんでした。特定地域のニーズのみを吸い上げるというのは難しく、世界各国のニーズを満たせるよう、バランスをとった製品設計になっています。