まず、ネット動画を視聴できる「YouTube」アプリでは、高画質動画である「HQ動画」も問題なくスムーズに視聴することが可能だった。さらに、AM・FMラジオのサイマル放送を再生する「radiko.jp」を起動したところ、こちらも途切れることなく聴取できた。もちろん、Webブラウザ「Chrome」でのWebサイトの閲覧や、「Twitter」アプリでの閲覧・投稿といった、簡単なインターネット利用もSoftBank 4Gで快適に行えた。
通信速度や通信品質は、エリアやネットワークの混雑状況などによっても変化してくるものだが、SoftBank 4Gエリアが拡充している都内や主要都市部では、快適な高速通信が期待できるといえる。今後のさらなるエリア拡大が望まれるところだ。また、MOTOROLA RAZR Mは、3Gではいわゆる「プラチナバンド」と呼ばれる900MHz帯の周波数にも対応している。900MHz帯は室内やビルの陰などでも電波が届きやすい性質があり、音声通話の面でも、つながりやすさやよりよい通話品質を期待できるだろう。
テザリングとデータ通信量の注意点
MOTOROLA RAZR Mは、スマートフォンをWi-Fiルーターのように使える「テザリング」にも対応している。パソコンやタブレット、携帯ゲーム機などのWi-Fi対応機器からMOTOROLA RAZR Mに接続することで、パソコンなどからでもSoftBank 4Gの高速通信でインターネットを利用することが可能になる。
なお、ソフトバンクモバイルがテザリングサービスの提供を開始するのは、2012年12月15日からとなっているため、同日以降の利用となる。また、テザリングを利用するには、テザリングオプションへの加入が必要となり、申込受付は12月31日までとなっている。テザリングオプションの利用料金は月額525円だが、2年間は無料で利用可能だ。
なお、テザリングなどを利用する場合に気をつけたいのが、SoftBank 4Gなどのモバイルデータ通信での通信量だ。他社のLTEサービスなどと同様に、SoftBank 4Gのパケット定額プランでは月間のデータ通信量に上限が設けられている。1ヵ月のデータ通信量が7GBを超えた場合、請求月末まで通信速度を上り・下り最大128kbpsに制限されるというものだが、追加料金を支払うことで制限の解除も可能。
もっとも、自宅ではWi-Fiを使うようにするなど、モバイルデータ通信の過度な利用を行わない限り、1ヵ月のデータ通信量が7GBを超えることはあまり考えられないが、常に高速通信を楽しみたいなら注意しておきたいところだ。
なお、「設定」アプリの「データ使用」画面を開くと、直近の1ヵ月サイクルにおけるデータ通信量を確認することが可能。アプリごとの通信量を確認できるほか、指定した通信量を超えた場合に、警告などを通知させることも可能なので、活用するとよいだろう。
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ソフトバンクモバイルから販売されているMotorola製スマートフォン「MOTOROLA RAZR M」は、コンパクトボディに約4.3インチの大画面を搭載しているのが特徴。ハードウェア、ソフトウェアの両面で完成度の高い端末となっており、さらに魅力なのが下り最大76Mbpsの「SoftBank 4G」に対応していることだ。
実際に、MOTOROLA RAZR MでSoftBank 4Gの通信速度を計測してみたところ、かなり高速な速度を記録できた。また、動画視聴やWeb閲覧なども快適に行えた。12月15日からは、ソフトバンクモバイルのテザリングサービスも開始されるので、さらにMOTOROLA RAZR Mを活用する機会が増えてくるだろう。
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