NTTドコモの人気スマートフォン「GALAXY」シリーズの新モデル「GALAXY S III α SC-03E」が登場した。製品名から「GALAXY S III」のマイナーバージョンアップモデルにも見えるが、OSをAndroid 4.1に刷新し、CPUをデュアルコアからクアッドコアに変更するなど大幅な機能向上を果たしている。本稿では、各種ベンチマークを実施し、GALAXY S III αの実力を検証してみたので紹介しよう。

GALAXY S III α SC-03E

クアッドコアでパフォーマンス向上

GALAXY S III αは、ドコモスマートフォンの主力機であるGALAXY Sシリーズの最新モデル。本体デザインなどは既存のGALAXY S IIIを踏襲しており、従来モデルと同じく寸法・重量は137(H)×71(W)×9~9.4(D)mm・約139gだ。

本体前面と背面。両面ともわずかに湾曲したデザインで、手にフィットする

ディスプレイも従来通りで、約4.8インチHD(1,280×720ドット)有機ELを採用。このほか、有効画素数810万画素の背面カメラ、同190万画素の前面カメラ(ともにCMOS)、おサイフケータイ、ワンセグ、LTEサービス「Xi」も引き続き利用できる。ただし、Xiに関しては、下り最大100Mbpsの高速化に対応するため、従来モデルの下り最大75Mbpsよりも高速な通信環境が期待できる。

本体側面

天面と底面

バッテリ容量も従来通り2,100mAhで、ドコモ製品サイトに記載されている駆動時間は次の通り。3G連続待受時間は約400時間、LTEは約250時間、GSMは約330時間。連続通話時間は3Gが約500分、GSMが約600分。

視野角が広く、豊かな色彩表示が可能なSUPER AMOLED Plus。色味は青寄り

前述の通り、GALAXY S III αの大きな変更点としては、クアッドコアCPUの搭載が挙げられる。従来は、駆動周波数1.5GHzのデュアルコアプロセッサ「MSM8960」を採用していたが、新たに1.6GHzのクアッドコアプロセッサ「Exynos4412」を搭載した。

クアッドコアCPUの搭載により、どの程度パフォーマンスが向上しているのだろうか? そこで各種のベンチマークを行い、GALAXY S III αのパフォーマンスを検証してみた。

基本スペックをチェックする

まず行ったベンチマークは「Quadrant Professional 2.1.1」。総合的なベンチマークとしてAndroidでは定番となっている。結果は以下の通りとなる。

■Quadrant Professional 2.1.1α
CPU 15074
Memory 5287
I/O 10718
2D 1003
3D 1976
Total 6811

数値を見ると、CPUがクアッドコアになったことでパフォーマンス向上が図られている。もともとGALAXY Sシリーズは、他機種に比べて良いパフォーマンスとなる傾向にあるが、GALAXY S III αもその例に漏れず、良好だ。特にCPUはトップクラスとなっている。