東芝の新モデル「dynabook T642/T6GW」は、14型ワイドのディスプレイを搭載したノートPCだ。ラインナップは1モデルでカラーはライトシルバーのみ。本体デザインにも奇をてらったところはなく、構成もごくスタンダード。東芝自身がこのモデルを"スタンダードノートPC"と呼んでいる。

だが、この「dynabook T642/T6GW」、東芝の据え置き型ノートPCラインナップで唯一タッチパネルを搭載する。スタンダードな、言い換えれば汎用性が高く使いやすい構成で、東芝のdynabookシリーズにこの14型サイズが欲しかった、という人にとっては満を持して登場した感があるだろう。今回はこの「dynabook T642」を試用してみた。

dynabook T642/T6GW

■主な仕様   [製品名] dynabook T642/T6GW   [CPU] Intel Core i5-3317U(1.7GHz)   [メモリ] 4GB   [ストレージ] 約750GB SATA HDD   [光学ドライブ] DVDスーパーマルチドライブ   [グラフィックス] Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵)   [ディスプレイ] 14型ワイド液晶(1,366×768ドット・静電式タッチパネル付き)   [テレビ機能] なし   [OS] Windows 8 64bit   [店頭予想価格] 129,800円前後  

大型据え置きとモバイルの中間、14型ホームノート

東芝のノートPCのラインナップは、もともとモバイル機と据え置き機にはっきり分かれており、今期のモデルでいえば「T752」と「T552」は15.6型ワイドディスプレイ搭載モデルで、当然重さもそれなりだ。

この2モデルは家庭での据え置き利用を想定した造りといえるだろう。残る「R632」と「R732」は13.3型ワイドディスプレイ、「R822」は12.5型ワイドディスプレイを搭載しており、こちらはSSD搭載や軽量設計など明らかにモバイル利用を狙っている。

このちょうど真ん中にあたる、プライベートや仕事での利用にも不自由のない、それなりの広さのディスプレイを搭載しながら、少々重いなりに持ち運ぶこともできる、というサイズがなかった。この需要にちょうどマッチするものとして新登場したのが、「T642」だといえるだろう。

本体サイズは約W249×D234×H25.8~30.8mmで、重量は約2.2kg。薄型モデル全盛の今、少々ボリュームのある外観ではあるが、例えば家庭内で自室からリビングへ持ち運ぶ、といった利用は可能だろう。

東芝のノートPCとしては珍しい「スタンダード」な1台

ビジネスにも使いやすいライトシルバーの本体

光沢感ある天板。モバイル機ではないが、14型と比較的小さく持ち運びやすい

フラットパネルのタッチ液晶&幅広タッチパッドで高い操作性

タッチディスプレイはベゼル部までフラットだ。Windows 8では画面の縁近くをタッチする必要が多くあるため、ベゼル部に段差がないというのは非常に扱いやすい。反応も良好だ。グレアタイプながら反射やギラつきがあまり気になることもない。

タッチパネルを載せる据え置きノートPCのニーズは分かれるところだと思われるが、ライブタイル操作時や、終了操作、メール受信のポップアップなどでわざわざマウスを動かさず、直感的に画面上をタッチすれば操作できる部分は便利だと感じた。

フルフラットのベゼル。上部には約100万画素のWebカメラを装備する

タッチパッドはクリックボタン一体型のさらさらとした手触りだ。キーボードはアイソレーションタイプを採用している。キーピッチは19mmで、キーストロークは1.5mm。EnterキーやBackSpaceキーも大きくとられている。打鍵感は軽めで、テキスト入力はかなりしやすいと感じた。

キートップは抗菌処理されているのだという。常に手を触れているキーボードなどにかなり雑菌がいるが、気になる人にはうれしい加工だろう。

本体手前右側にはブリッジメディアスロットが配置されており、本体右側面にはD-Sub×1、HDMI×1とUSB 3.0×1等が配置されている。左側面には有線LAN×1とUSB 3.0×2、光学ドライブがある。排気口が右、光学ドライブが左というのは比較的めずらしい。この配置が気になる人は、事前に使い勝手をチェックした方が良いかもしれない。

全体でインタフェースの配置に余裕があり、いろいろな周辺機器等を接続しても隣合うケーブルが干渉することは少ないと思われる。家庭での据え置き利用にも十分対応してくれるだろう。

アイソレーションタイプを採用した、標準的なレイアウトのキーボード

キーピッチは19mmで、キーストロークは1.5mm。抗菌処理も施されている

さらさらとした手触りで扱いやすい、クリックボタン一体型のタッチパッド

本体の右手前にはSDカードスロットを装備

本体右側面には、ヘッドフォン出力ポート、マイク入力/オーディオ入力共用ポート、USB 3.0ポート、HDMI出力ポート、D-Subポートを装備

本体左側面にはLANポートとUSB 3.0×2、DVD±R 2層書き込み対応のDVDスーパーマルチドライブを備える

左側に光学ドライブを配置。右側に配するノートPCが多いため、最初は少し違和感がある

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