タッチ操作は良好で、ストレスなくきびきび動作
ディスプレイ表面には「スーパーグライドコーティング」という特殊な表面処理を施していることもあってか、スワイプやフリックなどの操作は引っかかりやもたつきがなく、画面スクロールなどもスムーズ。反応は鋭く、きびきびと快適に操ることができる。
Windows 8はタブレットにも最適化されたOSとはいえ、アイコンやボタンなどの表示サイズは従来のWindowsからほとんど変わらない。場合によってはかなり小さなポイントをタッチ(クリック)しなければならないが、狙った部分を外すことなく、確実にタッチできる。多数の項目がぎっしり並ぶような一覧画面でも、ストレスなく操作できるはずだ。
ただし、ハードウェアキーは慣れるまで少し使いにくいかもしれない。本体側面にある電源(スリープ)ボタンは凹んだポジションにあり、ボタン自体が小さいこともあって爪の先で押し込まなければならないし、隣に並ぶボリューム調整ボタンや画面回転ロックボタンも、クリック感がやや希薄だ。
頻繁に使うボタンではないので、さほど気にならない人も多いとは思われるが、せっかくのマルチユーザーOSを活かすためにも、電源ボタンはもう少し押しやすい構造になっていると、より使い勝手が向上するのではないかと個人的には思う。複数ユーザーで使用する際でもプライバシーを保ちやすいだろう。
ちなみに、プリインストールアプリも多数用意している。カタログモデルにはMicrosoft Office Home and Business 2010がプリインストールされ、Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNoteなどを使用可能。
ノートン インターネット セキュリティやウイルスバスター クラウドといったセキュリティソフト、富士通独自のクラウドサービス「My Cloud」をシームレスに利用するためのアプリ、その他各種ユーティリティなど、充実している。
自宅でも、外出先でも、アクティブに使いこなしたいユーザーに
同社のECサイト「富士通 WEB MART」では、カスタムメイドモデルの標準価格が74,800円から。タブレットとして見ればやや高価ながら、タッチ対応PCとして考えれば安価という絶妙の価格設定で、純粋にタブレットとして家庭内で使うのであれば、スペック的にも持て余してしまいそうだ。
しかしながら、既存の据え置き型PCを置き換えたり、オフィスや外出先でも利用するという用途なら、外付けのBluetoothキーボードなどと組み合わせることで本格的なWindowsマシンとしても活躍してくれる。そういったポテンシャルの高さを十二分に発揮しながら使いたいところだ。
他社のWindows 8タブレット製品と比較すれば、(防水・防塵対応を考慮すると)薄さや軽さの面で分があり、AndroidタブレットやiPadと比べれば、本製品に限ったことではないが、PCユーザーには慣れ親しんだWindowsのインタフェースと幅広い用途に対応できる、という点で大きなメリットがあるだろう。
いずれにしても、よりアクティブにタブレットを使いこなしたいユーザーに強くおすすめしたい製品だ。
ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J | |
Intel Atom Z2760(1.5GHz) | |
2GB | |
約64GB SSD | |
なし | |
Intel Graphics Media Accelerator | |
10.1型ワイド(1,366×768ドット) | |
外側:約800万画素/内側:200万画素 | |
IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0 | |
microUSB、3.5mmミニステレオジャック、microSD/microSDHCメモリカードスロット | |
約W264.4×D169.4×H9.9mm/約574g | |
Windows 8 32bit | |
74,800円から |