付属品にはキャリングポーチと接続コード(1.5m)、micro USBケーブル(0.5m)が同梱される。本製品のメーカー希望小売価格は43,050円。原稿執筆現在、実勢価格は3万円前後で推移しているようだ。

ヘッドセットがすっぽり入る大きさのキャリングポーチが同梱される。内部には付属のコードを入れるポケットもついている

NFC簡単接続の魅力

本製品ではNFCを利用することにより、接続したい端末同士を接触させるだけでペアリングおよびBluetooth接続を完了できる。この機能はNFC搭載スマートフォン、または一部のおサイフケータイ対応Androidスマートフォンで利用できる。利用にあたっては、事前にモバイル端末へ無料の専用アプリケーション「NFC簡単接続」(Sony Corporation製)をインストールする必要がある。

本製品の大きな特長のひとつとなっている、NFCによる簡単接続。専用アプリNFC簡単接続は、Google Playマーケットからダウンロード可能だ

端末をMDR-1RBTにタッチするとMDR-1RBTの電源がONになり、Bluetooth接続が完了する。接続を切断するには、再びタッチするだけで良い。また、MDR-1RBT接続中に別のNFC搭載機器にタッチすると、MDR-1RBTとのBluetooth接続は自動で切断される。本製品は8台までの機器をペアリングすることができる「マルチペアリング」に対応する。この手軽さを一度体験してしまうと、従来の接続方法がとても面倒なことに思えてくるだろう。

接続、切断、スピーカーの切り替えが軽い接触だけで済む。本製品は8台までの機器をペアリングできる

本製品の使い勝手は?

右のイヤーパッド側面にはボリュームボタンのほか再生/一時停止、曲送り、曲戻しの操作キーを備えており、音楽の再生中でも片手で簡単に操作できるようになっている。通信方式はBluetooth標準規格Ver.3.0で、プロファイルはA2DP・AVRCP・HFP・HSP。A2DPに対応しているので、ワンセグの音声も楽しめる。またHFP・HSPプロファイルに対応しているスマートフォンや携帯電話では、ハンズフリー通話が可能。音楽の再生中に音声着信があると音楽が中断し呼び出し音が鳴る仕組みで、受話/終話ボタンを押すことで受話と終話を行うことができる。これにより、例えばモバイル端末がバックの中に入っている状態で電話がかかってきても、慌てて取り出すことなく、かつ即座に通話を開始することができる。

イヤーパッド側面にはボリュームボタン、再生/一時停止、曲送り、曲戻し、受話/終話の操作キーを備える(写真左)。ワンセグの音声も楽しめる(写真右)

ゲームにも利用できる。11月中旬からXperiaスマートフォン/Xperia Tablet Sへの独占配信が始まったコナミの音楽シミュレーションゲーム「jubeat plus」も、本製品でプレイすれば迫力が全く違ったものになるだろう。

本製品でサラウンドを聞きながらプレイすれば、ゲームの世界にも没頭できる

音響面では、圧縮音源で失われがちな高音域と消え際の微小な音を再現する「DSEE」機能を搭載。普段モバイル端末に入れて持ち歩いているお気に入りの曲も、広がりのある自然な音質で楽しめる。また、広帯域(4Hz~80kHz)再生を実現する40mmHDドライバーユニットの採用により、高音質化も徹底追求されている。実際にクラシックやジャズ、ロックなどを聴き比べてみたが、音に立体感と奥行きが感じられ非常に満足できた。

ちなみに本製品、NFC非搭載のBluetooth対応端末でも使用できる。当然ながらNFC簡単接続の機能は利用できないが、従来通りの方法でペアリングを済ませれば音楽を楽しむことができる。また、筆者の環境ではBluetooth Ver.2.1+EDRを搭載したスマートフォンでも利用可能であることを確認した。これはBluetoothの下位互換性によるものだ。そして本稿でお伝えした通り、有線接続による利用にも対応している。したがってたとえ手持ちのデバイスが古くても、利用できる可能性は大いに考えられる。高音質を求める音楽ファンなら、検討する価値は充分あると言えるだろう。

(記事提供: AndroWire編集部)