新たなキャッチフレーズは「ニコニコから本に ニコニコは本屋に」

もう一つの大きな発表は、niconicoの電子書籍販売の拡大だ。niconicoではこれまでにも角川グループ各社の書籍を直販するサイト「BOOK☆WALKER」と連携し、購入済み書籍をニコニコ静画で読むことが可能だったのだが、今回さらに新規124社が加わり大幅に蔵書が拡大。10月24日15:00より、コミック・ライトノベルを中心に総数3万冊のラインナップをニコニコ静画で購入することができるようになる。また、ラインナップはすべてniconicoのサイト上で公開しており、CSVもしくはPDFファイルで配信タイトルリストをダウンロードすることができる。なお、発表によれば「3万冊には、楽譜やWikipediaは含まれていません」とのことだ。

面白いのは、ニコニコ静画で電子書籍を閲覧する際のイラストポップ機能だ。これは自分が応援したい書籍に対して応援イラストを投稿し、それをイラストポップとして閲覧画面に表示することができるというもの。こういった部分にも二次創作の要素を混ぜてくるところは非常にniconicoらしい。

担当の伴氏いわく「もう紙の本は読みません。もし読みたい本がここになかったら営業に行ってとってきます!」

続いて、秋から開催されるニコニコ文化祭ツアーについての発表が行われた。これは全国の学校にニコニコがお邪魔して学園祭をさらに盛り上げようというお祭り企画。夏から行われている「ニコニコ町会議」の文化祭バージョンである。

ニワンゴ社長・杉本氏

現在2校での開催が決定しており、10月27日に兵庫県の専門学校アートカレッジ神戸、11月3日に福岡県の北九州工業高等専門学校にてニコニコ文化祭が行われる予定だ。当日はニコニコ町会議と同じように「ぽこた」「ふでぱ」「ハマー」「ドグマ風見」といった著名ユーザーが登場し、ライブステージなどさまざまな企画を実施する。ニコニコ文化祭は今後も開催日程が追加されていくという。

来年も開催されるニコニコ超パーティーの担当者"あべちゃん"

最後に、来年4月に開催を予定している「ニコニコ超会議2」についての続報が発表された。ニコニコ超会議は今年4月に幕張メッセを貸し切って行われたニコニコ動画最大級のイベント。夏野氏によれば、前回は4億円以上の赤字を出してしまったため、今回は企業スポンサーを募集して少しでも赤字額を減らす予定だという。また、チケット代は前売り1500円、当日券2000円、2日間通し2500円(前売りのみ)となり、今回はすべて有料ゾーンとなる。また、ニコニコ超会議内で開催した大規模なライブイベント「ニコニコ超パーティー」は今回も開催されることが決定した。

発表会の最後には『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の最新映像が初公開され、会場からは大きな歓声が起こった。

初公開となる映像も

こちらの動画は現在、ニコニコ動画で閲覧可能

新バージョンとなったニコニコ動画、電子書籍販売への本格参入、ヱヴァンゲリヲンとのコラボ、ニコニコ超会議2――多方面へと拡大を続けるniconicoは今後どこへ向かうのだろうか。