2012年10月より放送開始となったTVアニメ『好きっていいなよ。』のエンディング主題歌として、ミニアルバム「赤いコート」よりおよそ1年10カ月振り、アルバム「スネオヘアー」からも1年2カ月振りとなるニューシングル「slow dance」を10月24日にリリースするスネオヘアー。
カップリングには、自身も出演し、映画音楽も手掛けている映画『ハイザイ~神さまの言うとおり~』の主題歌「ユニバース」を収録するニューシングルの発売を前に、スネオヘアーが語った作品の魅力を紹介しよう。
スネオヘアーが語るニューシングル「slow dance」
――今回久しぶりのシングルリリースとなりますが、現在の率直なお気持ちは?
スネオヘアー「うれしいですよ、やっぱり。CDをリリースできるというのは本当にうれしいことです」
――「赤いコート」に続いてのアニメのタイアップ曲となりますが、アニメのタイアップということで意識することはありますか?
スネオヘアー「アニメの場合、特に原作のある作品だと、すでに熱烈なファンが方がいらっしゃるじゃないですか。そういった方は、アニメ化が決まったときから、声優さんは誰だ、曲はこういうのがいいって、イメージを膨らませていくと思うんですよね。なので、曲を作る立場としては、できるだけそのイメージに添えたらいいなと思っています。ただ、そのために何ができるかというと、そんなにはないわけですよ(笑)。実際に曲をハメてみたときにどうなるか、ですから」
――ちなみにタイアップ曲を作るときは、原作を読み込むほうですか?
スネオヘアー「僕は読み込まないですね。まずは作品の抽象的なイメージを捉えて、その中に、自分が過去に経験した想いやいつかどこかで見た風景など、自分が一番響くと思うものを出していく感じです」
――曲の中に自分の原体験を入れ込んでいくという感じでしょうか?
スネオヘアー「ダイレクトではないですけどね。たとえば、放課後に告白して振られたとしたら、そのときの気持ちをそのまま表現するのではなく、そのとき目に見えたもの、彼女の持っているカバンに夕日が射していた……とか、そういったイメージや記憶を投影していくほうが多いと思います」
――基本的にはご自身のイメージを優先させていく感じですね
スネオヘアー「今回に関していえば、最初に用意した曲はミディアムスローというか、テンポ的なイメージでいうとバラードに近いものだったんですけど、話をしていく中で、テンポのある曲がいいというオーダーだったので、最初の曲はボツにして、あらためてこの『slow dance』を書きました。タイアップだと、自分のイメージだけでなく、そういった意図にも寄り添わせていく必要がありますね」
――ちなみにスネオヘアーさんの場合、詞と曲のどちらのイメージが先に浮かぶ感じですか?
スネオヘアー「かなりカッコつけて言うと、歌詞とメロディが同時に出てくるところが1カ所あるという感じですね」
――今回の「slow dance」でいうと?
スネオヘアー「Bメロのところかな。『あんまり1人にしないで』とか……。『好きっていいなよ。』の曲ということなので、基本的に歌詞は女子目線なんですよ。なので、強さの中にも、乙女心だったり弱さも入れていきたいなと」
――スネオヘアーさんは普段、アニメをご覧になることはありますか?
スネオヘアー「子どもが観ているのに付き合うぐらいですね。『ドラえもん』は欠かさず観てますけど(笑)」
――(笑)。自分の曲が使われている作品は?
スネオヘアー「それはもちろん観ます。やはり、絵がつくと全然違ってくるから面白いですね。絵のおかげで曲がより活きてきたり、より加速したり……映像と曲ってそういう関係性だと思います。アニメでも映画でも。そういう意味ではエンディングはすごく大事なところにある気がしています」