ベンチマークでのパフォーマンスも十分
続いて、ENVY SPECTRE XT 13-2000のベンチマーク結果を紹介しよう。改めて基本スペックを整理すると、CPUがIvy Bridge世代のIntel Core i5-3317U(1.7GHz)、メモリがPC3-12800 4GB、ストレージが128GB mSATA SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics 4000(CPU内蔵)、OSがWindows 7 Home Premium SP1 64bit版だ。
Windowsエクスペリエンスインデックスの結果は、プロセッサが「6.9」、メモリが「5.9」、グラフィックスが「5.9」、ゲーム用グラフィックスが「6.4」、プライマリハードディスクは「7.9」だった。
店頭モデルはメモリが4GBなのでスコアが「5.9」となっているが、Windows 7は問題なく利用できるレベルだ。これだけまんべんなく高いスコアであれば、Windows 8へのアップグレードを考えても、長く利用できるだろう。
マシンの総合的な性能を計測する「PCMark7」と「PCMark Vantage」(64bit版)の結果は以下の通り。
■ PCMark 7 | ■ PCMark Vantage 64bit | ||
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PCMark score | 5069 | PCMark Score | 12236 |
Lightweight score | 3946 | Memories Score | 7329 |
Productivity score | 3376 | TV and Movies Score | 4861 |
Creativity score | 8876 | Gaming Score | 9821 |
Entertainment score | 4123 | Music Score | 14527 |
Computation score | 18168 | Communications Score | 11603 |
System storage score | 5173 | Productivity Score | 17883 |
HDD Score | 50747 |
全体的に好スコアで、ネット閲覧や文書作成などにはまったく問題ない。比較的"重い"用途と思われる、Photoshop ElementsやPremiere Elementsを使った画像・動画編集もサクサク動作し、非常に快適だった。
ただ、マシンに高い負荷をかけた際のファンの音が大きめだ。普段の作業ではそれほど気にならないが、高画質の動画を再生するなど、高負荷が続いたときは耳障りに感じるかもしれない。また、キーボード面の温度も上がり、特に中央部はかなりの高温になる。キー操作をしている限りでは大きな影響はなく、うっすら「温かいかな」と感じる程度だ。
バッテリ駆動時間の計測には、BBench(海人氏作)を利用した。Windows 7の電源プランは「HP推奨」(Windows7標準の「バランス」に相当)、液晶ディスプレイの明るさは「50%」に設定。無線LANで1分ごとにWebサイトにアクセスし、10秒ごとにキー入力を行う設定でテストしたところ、6時間23分という結果となった。カタログ値の約8時間には足りないが、実際の利用に即したバッテリベンチでこれだけ長く動作すれば十分だろう。こまめに充電、こまめにスリープといった使い方をすれば、外出先でバッテリ切れになる心配もなさそうだ。
付加価値の高いUltrabookを求める人にオススメ
スペック的に見ると、SPECTRE XT 13はUltrabookとしては標準的だ。しかし、質感の高い本体デザインやクアッドスピーカー、英字配列キーボード、製品版の「Adobe Photoshop Elements 10」や「Adobe Premiere Elements 10」が付属といったように、ほかのUltrabookにはない特徴を多く備えている。その点を考慮に入れれば、コストパフォーマンスにも優れていると言ってよいだろう。
特徴のないマシンよりも、異色のマシンのほうが愛着がわくというもの。SPECTRE XT 13は、長く使えるUltrabookを探している人にオススメしたい1台だ。
製品名 | HP ENVY SPECTRE XT 13-2013TU スタンダードモデル(B8M40PA-AAAA) |
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ディスプレイ | 13.3型ワイド光沢(1,366×768ドット) |
OS | Windows 7 Home Premium SP1 64bit版 |
CPU | Intel Core i5-3317U(2.60GHz) |
チップセット | Mobile Intel HM76 Express |
グラフィックス | Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵) |
メモリ | PC3-12800 4GB |
ストレージ | 128GB mSATA SSD |
光学ドライブ | なし |
サウンド機能 | Beats Audio クアッドスピーカー |
Webカメラ | HP TrueVision HD Webcam(約92万画素) |
主なインタフェース | IEEE802.11a/g/n対応無線LAN、Gigabit Ethernet対応有線LAN、 Bluetooth 4.0、2in1メディアスロット(SD/SDHC/SDXC、MMC)、HDMI×1、 USB3.0×1、USB2.0×1(電源オフUSBチャージ機能対応)、 マイク入力/ヘッドホン・ラインアウト出力コンボポート×1 |
バッテリ駆動時間 | 約8時間 |
本体サイズ/重量 | 約W316×D224×H14.5~20.6(ゴム足部を含む) / 約1.39kg |
店頭予想価格 | 100,000円前後 |