梨里杏 |
松田組四代目・松田五郎(杉良太郎)と彼の家族たちの絆を描き、現在VIDEOストア&BeeTVで配信中のドラマ「親父の仕事は裏稼業」。自由奔放に振る舞い、母親(高島礼子)をはじめ周囲を困らせる長女・千加を演じている梨里杏(りりあ)に話を聞いた。
――今回演じられた千加ですが、金髪で言葉遣いも荒く、かなりインパクトのある役ですね。
「派手なルックスも含め普段の私とはかけ離れているので、演じるのは少し難しかったです。初めて金髪のカツラを被って鏡を見た時は『え……?』となりましたが、もう開き直って楽しんでやってました(笑)。でも、台本を読んでいくうちに、彼女なりの理由があってそうしているんだ、ただぐれているだけではないんだと理解することができました」
――それは具体的にどういうことでしょう?
「千加以外の兄弟って、みんな何か目標に向かって一生懸命に生きているんです。長男は国税局で働き、二男は父の跡を継いでファミリ―をまとめるという目標があり、三男は警察官になるという夢を持っている。でも、彼女(千加)だけはまだ自分が家族のために何ができるのかを見つけ出していない。だからその不満やいらだちを家族にぶつけてしまうんじゃないかって思ったんです」
――ドラマの中ではその家族の「父親」であり、大先輩である杉良太郎さんとも共演されていますね。
「(杉良太郎さんと)一番最初にお会いしたのがオ―ディションだったんですけど、やっぱり威厳がありました。その時、演技について厳しくアドバイスされたので落ちたと思っていたんですが、受かって本当にうれしかったですね。今回、杉さんは監督も務められていたので、現場ではなかなかゆっくり話す機会が無かったのですが、厳しいけどどこか落ち着く、本当の"お父さん"のような雰囲気の方でした」
――家族というのが一つのキーワードになるかと思いますが、今回のドラマ「親父の仕事は裏稼業」の見どころを一つ挙げるとすれば何でしょうか?
「登場する人物それぞれの心の葛藤ですね。一見、幸せそうに見える家族ですけど、大好きな父親が裏稼業をしているということに対して、いろいろな思いを抱いているんです。そして、やってることも考えていることもバラバラだけど、結局、みんなそれぞれに家族を思いやっているんですよね。そうやって最後に見えてくる『家族の絆』をぜひ感じて欲しいです」……続きを読む