米Motorola Mobilityは9月5日(現地時間)、ニューヨークで開催された報道関係者向けイベントにおいて、同社「DROID RAZR」シリーズの新製品「RAZR HD」「RAZR MAXX HD」「RAZR M」の3機種を発表した。本稿では、発表された各機種の詳細なスペックや発表会の様子を紹介する。
「RAZR HD」「RAZR MAXX HD」「RAZR M」が発表
今回、Motorola Mobilityが発表したのは、「DROID RAZR HD」「DROID RAZR MAXX HD」「DROID RAZR M」の3機種。フィーチャーフォンからの流れを汲む、薄型スマートフォン「DROID RAZR」シリーズに位置づけられたモデルで4、それぞれ特徴の異なる3台となっている。
DROID RAZR HDは、約4.7インチのSuper AMOLED HD液晶(720×1280ドット)を搭載したスマートフォン。本体サイズは131.9×67.9×8.4mmで、重さが146g。前機種にあたる「DROID RAZR」(130.7×68.9×7.1mm、127g)と比べると、厚みは増しているが、横幅は狭くなっている。それでいながら、ディスプレイサイズは4.3インチから4.7インチにアップし、解像度もqHDからHDへと向上している。また、Verizon WirelessのLTEネットワークに対応する。
DROID RAZRのバッテリーが1780mAhだったのに対し、DROID RAZR HDのバッテリー容量は2530mAhと大幅にアップ。これにより、最大17時間の連続通話が可能となっている。1.5GHz動作のデュアルコア・プロセッサ、1GB RAMを搭載。8メガピクセルカメラ(背面)/1.3メガピクセルカメラ(前面)を装備。Wi-Fi (802.11a/b/g/n)、Bluetooth 4.0 LE+EDRをサポートする。内蔵ストレージは16GBで、microSDスロットも備える。ソフトウエアプラットフォームはAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich)だが、年内にAndroid 4.1(Jelly Bean)へアップグレード可能になる予定。
DROID RAZR MAXX HDは、大容量バッテリーが特長である「DROID RAZR MAXX」の後継機種。DROID RAZR HDと同様に、約4.7インチのSuper AMOLED HD液晶(720×1280ドット)を搭載している。本体サイズは131.9×67.9×9.3mmで、重さが157g。DROID RAZR HDよりも厚みを増すことで、3300mAhの大容量バッテリーの搭載を可能とした。
その結果、最大27時間のストリーミングによる音楽再生、10時間のネット動画再生、最大21時間の連続通話が可能。スペックは、DROID RAZR HDとほぼ同等で、内蔵ストレージのみDROID RAZR HDの2倍の32GBとなっている。
DROID RAZR MAXX HDの背面。DROID RAZRシリーズの背面には、ケブラー素材が使われている |
DROID RAZR MAXX HDの側面。DROID RAZR HDとの厚さの違いは0.9㎜だ |
DROID RAZR Mは、DROID RAZR HDよりも一回り小さいスマートフォン。約4.3インチという大画面のAMOLED Advanced液晶(540×960ドット)を搭載しながら、画面の縁を最小限にした"フルスクリーンフォン"となっていて、手に持ちやすいサイズ感が特長。本体サイズは122.5×60.9×8.3mmで、重さが126g。Verizon WirelessのLTEネットワークに対応。
バッテリー容量は2000mAhとなっていて、最大20時間の使用が可能という。1.5GHz動作のデュアルコア・プロセッサ、1GB RAMを搭載。8メガピクセルカメラ(背面)を装備。Wi-Fi (802.11a/b/g/n)、Bluetooth 4.0 LE+EDRをサポートする。内蔵ストレージは8GBで、microSDスロットを備える。ソフトウエアプラットフォームはAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich)だが、年内にAndroid 4.1(Jelly Bean)へアップグレード可能になる予定。
Verizon Wireless版のDROID RAZR Mは、9月5日より予約開始され、13日に発売される予定。RAZR HDとRAZR MAXX HDの2機種は、クリスマスのホリデーシーズン前の発売を予定している。なお、DROID RAZR Mは日本でも発売予定となっており、キャリアは未発表だが、日本版もLTEに対応し、Felicaが搭載されるとのこと。
発表会ではGoogleのシュミット会長も登壇
続いて、報道関係者向けイベントの模様を紹介しよう。現地時間の5日14時前から開始されたイベントでは、ロックバンド「THE KIN」のライブのあとに、Motorola Mobilityを買収したGoogleのエリック・シュミット会長が登壇し、会場を湧かせた。シュミット氏は、今日では1日に130万のAndroid端末が新たにアクティベーションされており、全世界で4.8億人がAndroidを使っていると指摘。「Androidは今や世界一のプラットフォームであり、そのエコシステムの規模はすごいものになっている。だからこそ、Googleが参加する意義があったし、リスクも大きかったが、大きな成果を生み出している」と述べた。