タフネステストは、バズーカ砲!

夜のカンファレンスには、1,000人を超すマスコミや業界関係が世界中から集まった。まずは、カシオ計算機 常務取締役 中村寛氏によるスピーチでスタート。30年の歴史を振り返り、ゼロから創造するカシオのスピリット「0→1」を語る。続いてはカシオアメリカ会長兼社長 伊東重典氏が登壇し、新モデル「GW-A1000」に用いられている「Smart Access」(スマートアクセス)のシステムなどについて解説した。

カシオアメリカの伊東重典氏

G-SHOCKの生みの親、伊部菊雄氏

コラボしたデザイナーやサーファー、ショップのスタッフや、G-SHOCKを実に400本以上も所有するコレクターなど、G-SHOCKの絆で結びついた人々が頭上スクリーンで紹介される。ちなみに、この日は日本からG-SHOCK生みの親、伊部菊雄氏(カシオ計算機 モジュール開発部)も駆けつけた。日米の国旗を両手に持って、にこやかに来場者へ挨拶する伊部氏に、敬意あふれる拍手が大きく響きわたった。

G-SHOCKが語られるとき、繰り返し耳にするフレーズが「アブソルート・タフネス」、究極の強靱さ。「SHOCK THE WORLD」のイベントでは毎回、伊東氏による「タフネス・テスト」の実演が半ば恒例となっている。1999年には『巨大な氷に埋め込まれたG-SHOCKを落下させる』、2000年は『高い天井から固い床へと、Baby-Gを激しく叩きつける』という趣向だったが、果たして今回は…?

ステージに運び出されたのは、なんとエアバズーカ。

伊東氏がバズーカにG-SHOCKをこめて、3・2・1、ドカン!!

だが、これほどの衝撃をものともしないG-SHOCKだ。拾い上げて「この通り、ちゃんと動いています」と高々と掲げる伊東氏に、場内からは歓声が。そのままG-SHOCKをステージから客席へ放り投げ、その後も次々と何本も大盤振る舞い。まるでホームランボールに手を伸ばすかのように、客席からは腕が無数に上がり、大いに湧いたのであった。

エアバズーカの"弾"になって打ち出されても、G-SHOCKは壊れない

ちなみに9月には、ソーホー地区にG-SHOCKストアが誕生するという。レンガの二階建て、倉庫を思わせる空間となる予定である。「二階ではG-SHOCKの歴史を紹介して、発信基地のような存在にしていければ」と伊東氏は語る。

エミネム登場、盛り上がりは最高潮に

カンファレンス会場から、階下のコンサートホールへ。

DJ Drama、そしてオープニング・アクトのスローター・ハウスのゴキゲンなプレイで、2000人のオーディエンスは早くも盛り上がる。

表のレッドカーペットには、ラッパーのIce-Tをはじめとするミュージシャンやファッションデザイナー、俳優にモデルといったVIPが続々登場し、フラッシュを浴びている。

そして今夜の真打ち、エミネムの登場だ。21世紀最初の10年間で最も売れたミュージシャンだが、今キャリアが最高に充実した時期を迎えたとの呼び声も高い。新たな"旬"を迎えたエミネムの腕には、30周年記念モデルの赤いG-SHOCK。デビューシングルのメガヒット曲「My Name Is」を含む20曲以上を演り、脂の乗ったステージングでオーディエンスを魅了した。

エミネムの腕に、G-SHOCKの30周年記念モデル

2,000人が熱狂

華々しいフィナーレで幕を下ろした「SHOCK THE WORLD 2012」。それは30年に及ぶこれまでの歴史を総括すると同時に、新たな未来への広がりを強く予感させるものであった。

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