そして午後1時からは、エリア後方のやぐらステージでアーティストによるパフォーマンスが繰り広げられた。DJタイムには「ネトゲ廃人シュプレヒコール」などのボカロ曲で有名な"さつき が てんこもり"氏が登場。LIVEタイムには、アコースティック・ギタリストの"いぐさ"氏、ボカロ曲、アニメ、ゲーム楽曲のピアノ演奏で有名な"まらしぃ"氏、ボカロ曲のジャズ風アレンジで知られるバンド"BaguettesEnsemble"が登場し、祭りを盛り上げた。ニコニコ動画やYouTubeで人気の楽曲のDJプレイや生演奏を聞きながら、お祭り会場を歩くのは、かなり気持ちがいい。それにしてもさすが人気のみなさん。ステージでのトークやお客さんの盛り上げ方がうまく、「すげぇ」と素直に思ってしまった。
このほか、会場ではミクさんの誕生5周年を記念したメッセージコーナーがあり、それぞれの思いを来場者が綴っていた。あっという間にエントリー登録限定数に達してしまい、話題となった「初音ミク生誕5周年記念モデル」のウォークマンも展示。描き下ろされたミクさんの刻印は美しい……。また、会場には何度か全身着ぐるみのミクさんが登場。ビシッとポーズを決め、多くのお客さんを喜ばせるなど、会場中がミクづくしとなっており、ファンにはたまらない内容だ。
そして、午後7時からは「ウォーターステージエリア」にて行われた水と光と音のスペシャルステージである 。海上で噴水のように打ち上げた水のカーテンに投影されたミクさんに、集まった約3,000人のファンは大興奮。「Weekender Girl」、「ODDS&ENDS」、「タイムマシン」の3曲に加えて、パフォーマンス初公開となる「39」が披露された。
ウォータースクリーンに登場したミクさんの大きさは推定で10m以上。巨大なミクさんの歌とダンスに会場は凄まじい熱気に包まれ、来場者のが振る緑のサイリウムとミクさんが踊る夏の夜は幻想的ですらあった。ウォータースクリーンは観客席からだとほとんど水が見えず、本当にミクさんが浮いて踊っているようだ……これが本当に現実なのか奇妙な感覚を覚えながらも、圧倒されてしまう。わずか30分程度のショーではあったが、最高のライブだった。ミクさんのファンには大満足の1日であったことは間違いないだろう。なお、このイベントの模様は、動画サービス「ニコニコ生放送:Zero」でも生中継され、会場に詰めかけたファン以外にも多くの人が、この水と光と音が織りなすスペシャルウォーターステージで歌い、踊る幻想的なミクさんの姿を目撃したことになる。
ボーカロイド・初音ミクがこの世に生まれて今年で5年目。彼女の誕生日となる8月31日に(金)には、「ニコニコ生放送:Zero」にて「初音ミク5th.Birthday ニコニコ夏のミク祭!!2012」の放送も決定しており、ミクさんの5周年企画はこれで終わりではなく、さらなる盛況を見せてくれることだろう。