Windows 8の評価版が登場
先日掲載したニュース記事でもご紹介したように、90日間試用できるWindows 8評価版が公開されました。そもそもWindows 8は2012年10月26日から一般向けに販売される予定ですが、Microsoftの開発者向けサービスであるMSDNや、ITプロフェッショナル向けサービスであるTechNet会員、同社のボリュームライセンス向けサービスであるSA(Software Assurance)利用者には、同年8月16日から提供が始まっています。
そのため、いち早く完成したWindows 8を使ってみたい方や、今使用しているアプリケーションがWindows 8 RTM版(Release To Manufacturing version:製造工程版)で正常に動作するか確認したい方は、あと数カ月待たなくてはなりません。ここで注目したいのが冒頭のWindows 8評価版。あくまでもソフトウェア開発者向けに公開された同評価版は90日間という制限はありつつも、製品版と変わらないWindows 8を使用することが可能です。同評価版を使って、いち早くWindows 8の世界を経験してみましょう。
まずは同評価版に関する情報から紹介します。Windows 8は家庭向けの「Windows 8」、中上級者/企業向けの「Windows 8 Pro」、企業向け/最上位版の「Windows 8 Enterprise」、ARMプロセッサ向けの「Windows RT」と四つのエディションが用意されていますが、これまでの同社戦略をふまえますと、Enterpriseはパッケージ/ダウンロード販売される可能性はありません。また、Windows RTも単体販売される可能性は低いでしょう。
しかし、Windows 8評価版のエディションはEnterprise。こちらのエディションでは、Windows 8をUSBメモリにインストールできるWindows To Goなど、いくつかの機能を単独で備えています。想定としては一般ユーザー向けではないものの、Windows 7 Ultimateのように最上位エディションに位置すると捉えると分かりやすくなります(図01)。
繰り返しになりますが、評価版の試用は90日間に限定され、インストール後は10日以内に認証(アクティベーション)しなければなりません。もっともWindows 8は自動的にアクティベーションを実行するように仕様変更されています。対応言語も英語/フランス語/ドイツ語/イタリア語/日本語/ポルトガル(スペイン)語/韓国語/中国語(簡体字/繁体字)と幅広く、ひとまず日本語が含まれていますので、特に心配する必要はないでしょう。
ポイントはインストールするコンピューターの用意です。試用版ということで仮想化ソフトウェアやVHD(仮想ハードディスク)形式ファイルにインストールしても構いませんが、これらの環境では新たに実装した「高速スタートアップ」など、いくつかの機能が動作しません。そのため、実機を用意することをお勧めいたします。なお、システム要件はWindows 8のこれまでに公開された各プレビューと大差ありません(図02)。
いくつか注意しなければならない点があります。例えば評価版の有効期限が切れても製品版へアップグレードできませんので、新たにWindows 8環境を構築するには、評価版をアンインストール(ディスクのフォーマットなど)しなければなりません。また、Microsoftでは技術サポートも受け付けていませんので、あくまでも検証用としてお試しください。
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