対応端末を用意して設定

So-netモバイル3GはSIMのみで提供されるため、同サービスに対応した端末が必要になる。対応端末のラインアップは同社Webサイトで確認可能だ

対応端末を持っていない場合は、モバイルルーター「MF-30」のセット販売を利用するのが最も手っ取り早い。MF-30は、日本ヒューレット・パッカード製のルーターで、PCや携帯ゲーム機、タブレットなどの無線LAN機器をつないでインターネット接続が利用できる。ただし対応するのは3Gのみだ。

また、ドコモ提供の対応端末であれば、SIMロックを解除する必要もなくSo-netモバイル3GのSIMを挿せばそのまま利用できる。筆者は自身のMEDIAS TAB N-06Dで試してみたが、アンテナピクトも表示された。機種変更で古い機種が余った、中古携帯を購入した、といった場合などにSo-netモバイル3Gは便利なサービスと言えるだろう。さらに、SIMロックフリー端末にも対応しており、例えばiPhone 4Sのように、日本の技術基準適合証明(技適)が取得された端末であれば利用可能だ。海外端末で技適を取得している端末はほとんどないので、基本的にはSIMロックフリーのiPhoneが対象と考えればいいだろう。そのほか、NTT東日本の光ポータブル、iPad、VAIO Zシリーズなどが動作検証済みとなっている。基本的にドコモのSIMで動作する機器であれば問題なく利用できるだろう。

実際に利用する場合、対応端末にSIMを挿入して、まずはAPNの設定を行う。Android端末の場合、「無線とネットワーク」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」からAPNが設定できる。これは資料を見ながら設定すればいいだろう。

APNの設定画面。ここから「新しいAPN」を選択

具体的な内容は契約時に送付される資料を見て入力する

メニューボタンから「新しいAPN」を選び、「名前」には任意の名前を、「APN」にはLTEまたは3Gで指定されたAPNを入力。ID、パスワード、認証タイプといった項目を設定していき、最後に保存すればいい。APNを作成したら、作成したAPNを選択することで、So-netのAPNに切り替わり、少し待てば、「3G」「H」「LTE」といったピクトが表示されるはずだ。これが表示されたら、あとは通常通り通信を行えばいい。

最終的に登録したAPNを選択する

LTEに接続された

IP電話も利用できる

いったんつながれば、使い勝手はドコモの回線と変わらない。場所や時間帯によって通信速度は変わるが、千葉県・津田沼駅前でBNRスピードテストを使って計測したところ、HSDPAでは下り2.4Mbps程度の通信速度、LTEだと5Mbps強になり、YouTubeの動画閲覧から通常のサイト閲覧、SNSの利用といった普段の用途では全く問題のない印象だった。音声回線は利用できないが、パケット通信を利用してIP電話を使うことはできる。例えば050 plusを使ったところ、問題なく通話できた。

通常のドコモの月額料金に比べれば安く、端末さえあるなら、十分お得なプランではあるだろう。頻繁に通信を利用するため、コストを削減したいというユーザーは検討する価値がありそうだ。

(記事提供: AndroWire編集部)