プリインストールされたアプリ
らくらくスマートフォンに入っているアプリは全部で35個(「電話」「メール」などは除く)。「ヘルスケア」や「歩数計」「らくらく落語」「俳句・写真くらぶ」「拡大鏡」など、どちらかといえば高齢者に合わせたチョイスとなっている。アプリは最初からジャンル別に格納されており、たとえば「健康・生活・趣味」をタップすると、それらのキーワードに関連するアプリが展開される。もはや親切を通り越して、手取り足取りレベルのサポートぶりだ。これぞ「らくらくホン」シリーズの真骨頂といえるだろう。
インタフェースよりも注目したいタッチパネルの操作感
インターフェース以上に注目したいのが、ボタンのように押した感触がある「らくらくタッチパネル」だ。開発した富士通によると、物理ボタンの感触がないスマートフォンでは、"押した感"がないことに不安を覚えて何度もタッチしてしまう高齢者が数多くいたのだという。
そこで開発されたのが、この特別なタッチパネル。画面に触るとアイコンの周りに青い枠が表示され、さらにそこからグッと押し込むことでアイコンを起動することができる。このとき本体が微かに振動し、指に揺れが伝わってくる。この"揺れ"が、物理的なボタンを押したときの感覚にそっくりなのだ。
従来のスマートフォンに慣れていると二度手間になるので少々まどろっこしいが、ミスタッチを減らすという意味では最適な方法といえる。ただし、何でもかんでも"押した感"をつけるのではなく、カメラのシャッターアイコンは触るだけでシャッターが切れるようになっている。おそらく押し込むと手ブレするからだろう。
また、周囲の環境にあわせて画面のホワイトバランスを自動調整する「インテリカラー」や、端末を手に持っている間は動きを検知してスリープモードに入らない「持ってる間ON」、本体を握りこんで指が画面端にかかっても問題なくタッチ操作を行える「うっかりタッチサポート」など、富士通が提唱する「ヒューマンセントリックテクノロジー」に基づいた機能も完備している。これらは陰からユーザーをサポートする機能なので、特に何かをしなければいけないわけではないし、OFFに切り替えることもできる。