自動化で手間いらず

ここでは、あえてDiskeeper 12の機能を見てもらうために、手動でデフラグを実行したが、実際には、このような作業はまったく必要ない。実は、Diskeeper 12では、

  • 断片化防止機能IntelliWrite(インテリライト) テクノロジー
  • 低パフォーマンスなファイルが使用される前に最適化を行うInstant Defrag(インスタント・デフラグ)テクノロジー
  • InvisiTasking(インビジタスキング)により、実際の作業の負荷とならないように自動デフラグを実行

といった機能が搭載されており、ユーザーが手動でデフラグを行う必要はほとんどない。本稿では自動実行を無効にしたが、[設定]メニューの[ボリューム]から設定できる(図12)。

図12 自動デフラグを設定

[自動デフラグ]欄のシンボルをクリックして、有効・無効を切り替える。自動デフラグのタイミングであるが、上述のInvisiTaskingで、ほとんどユーザーが意識することがなく、デフラグが実行される。図12で[詳細設定]を選ぶと、週パターンや特定日などを指定して、オン・オフを設定できる。

図13 自動デフラグのスケジュール設定

デフラグを実行したくないスケジュールを設定できる点に注目したい。このあたりが、Windowsの標準であるデフラグツールとは異なる点である。ユーザーは意識することなく、つねに最適な状態に保たれるのである。

Diskeeper 12の新機能

では、Diskeeper 12の新機能をいくつか紹介したい。まずは、Professional、Homeの各エディションに搭載されたHyperBootである。これは、Windowsの起動プロセスを最適化し、起動時間を短縮する新機能である。実際に、どのように短縮されたかは、[レポート]メニューの[システム]→[パフォーマンスヒストリー]を選び、さらに[HyperBoot]を表示させる(図14)。

図14 HyperBoot

残念ながら、筆者の環境ではあまり改善はみられなかった。一般的に起動時間は、アプリケーションが追加されたり、プロファイルが拡大すると長くなる。状況によっては、劇的に改善される場合もあるとのことだ(図15)。

図15 52%の改善が達成された例(同社より)

Diskeeper 12は、つねにPCのパフォーマンスを計測し、最適化を行う。結果、時間が経過しても高速起動を維持できる。次に、システムモニターとディスクヘルス機能である。システムモニターは主要なリソースの使用状況を時間別・プロセス別・ファイルの種類別に確認することができる。また、ディスクヘルス機能はハードディスクのS.M.A.R.T.データから、HDDの健全性などをチェックする(図16)。

図16 ディスクヘルス機能

致命的な問題などを警告するのが基本動作であるが、インストール後、放置してもまったく問題はない。Diskeeperのポリシーの進化系ともいえる機能である。もし、警告となる事態が発生した場合には、メールで警告を送信するといった機能もある。さて、駆け足でDiskeeper 12の機能をみてきた。実際には、本稿では紹介しきれない機能の方が多いくらいである。相栄電器では、試用版の提供も行っている。興味を持たれたのであれば、ぜひ試してみていただきたい。