もうひとつの醍醐味は動物のアンロックだ。初期状態では、ポメラニアンとニホンジカの2種類でしかプレイできないが、プレイ中に発生する「チャレンジ」で「新しい動物の購入権」を入手すると、ゲームオーバーまでのプレイ内容によって与えられるサバイバルポイントと引き替えに使用できる動物を増やせるといったものだ。多くの場合は、特定エリアに登場する動物のボスを倒すと購入権をゲットできる。例えば「渋谷繁華街にいるゴールデンレトリバーのボスを倒せ」といった具合だ。初期のポメラニアンやニホンジカでボスとなる動物を倒すのはけっこう大変だが、世代交代を繰り返して能力を強化すれば、ボスを倒すチャレンジの発生が楽しみになる。「いつでも倒したるわ!」とだんだん強気でプレイできるようになっていくのが面白くて、どんどんゲームに没頭してしまうのだ。そう思いながら、カバにちょっかい出して、あっさりやられてみたいするのも醍醐味。カバは強いのだ……。1匹ぐらいならライオン倒せるかもと近づいて、ライオンは群れで行動するため、どこまでも追いかけられて、結局やられてしまうのも醍醐味。プレイしていると、「ぐおおお! 逃げろ」と大型動物から逃げるのも楽しくなってしまうのである。
ちなみに、一部の動物はPlayStation Storeでも有料配信されている。原稿執筆時点の7月中旬ではシルキーテリアやサーベルタイガー、犬型のメカ「ERC-X」などが配信。100円程度なので、気になる動物がいれば購入してみてもいいだろう。なお、今後はパンダやクロコダイル、カンガルー、キリンなどの配信も予定している。筆者としてはキリンが楽しそうだ。このほか、PlayStation Storeではコスチュームの配信も行っている。
また、ここまでは東京を生き抜く通常のプレイモードといえる「サバイバルモード」を紹介してきたが、ゲームを盛り上げる存在として「ストーリーモード」がある。サバイバルモードで、エリアのあちこちに落ちている「アーカイブ」を取るとストーリーモードがプレイ可能になる。ストーリーモードはいくつかの章に分かれており、章を終えると、サバイバルモードのエリアにまたも「アーカイブ」が発生。それを取ることで、新たな物語がプレイできるという仕組み。さまざまなストーリーを通して人類が姿を消した謎がわかるのがストーリーモードの見どころ。アーカイブ集めも楽しみのひとつだ。
このほか、ノミがつけば定期的に体をひっかくので移動や戦闘がしにくくなったり、悪天候では、他の動物や植物を見つけにくくなったり、植物が腐りやすくなったり、時間経過で夕方や夜になったりと実にさまざまな要素が詰め込まれている。最初のうちは、いろいろなことが起きすぎて、なんだかよくわからん、という印象もあるが、プレイを重ねるほど、変化する状況を楽しめるようになる。プレイすればするほど面白くなる、スルメのようなゲーム。夏休みにじっくりプレイするのにもオススメだ。
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