Mozillaから「Thunderbird 14」がリリースされた。また、ThunderbirdのアドオンNostalgyを紹介したい。
Thuderbird 14へのアップデート
まずは、アップデートである。メニューの[ヘルプ]→[Thunderbirdについて]から[ダウンロードした更新を適用]をクリックする。
アップデート後にThunderbird 14を起動したところが、図2である
今回のバージョンアップでは、新機能の実装はなく、バグフィックスやパフォーマンスの向上が図られたとのことである。当然のことながら、インタフェースの変更もない。また、今回のバージョンアップで、対応されたセキュリティ問題は、以下の通りである。
- javascript URLを通じたコードの実行[最高]
- 証明書警告ページにおけるクリックジャッキング[低]
- Content Security Policy 1.0の実装ミスによるデータ漏えい[高]
- JSDependentString::undependの文字列変換によるメモリ破壊[最高]
- 重複した X-Frame-Options ヘッダが無視される[低]
- QCMS における領域外読み取り[低]
- 同じコンパートメントのセキュリティラッパーの回避[最高]
- nsGlobalWindow::PageHiddenにおける解放後使用の問題[低]
- HTMLフィードビューにおけるJavaScriptのフィルタリング漏れ[高]
- locationプロパティの偽装問題[高]
- Geckoのメモリ破壊[最高]
- さまざまなメモリ安全性の問題(rv:14.0/rv:10.0.6)[最高]
今回も多くのセキュリティ対策が施されている。はやめにアップデートを行いたい。すでにご存じの方も多いと思うが、今後のThunderbirdの開発に関して、Mozilla Faundation理事長Mitchell Baker氏のブログにて、今後は安定性の維持をメインとし、新機能の開発はコミュニティに移行する可能性があるとの発表があった。その抄訳については、Mozilla Japanのブログにも、紹介されている(図3)。たしかに、メールソフトとしての完成度は高い。現時点では決定事項ではなく、さまざまな議論を踏まえたうえで、9月に正式な決定となるとのことだ。