ノルウェーのプリンセスの名前を持つ「HOTEL ALEXANDRA」
続いて紹介するのは、ローエンに建つ「HOTEL ALEXANDRA」。1884年に創業され、ローエン一族が経営する歴史のあるホテルだ。
「ALEXANDRA」という名前は、1892年にノルウェー王族のエドワード7世と結婚したプリンセス、アレクサンドラから取られている。言い換えれば、プリンセスの名をホテル名にするのが許されるほど格式高いホテルなのだ。現在は5代目のオーナーが運営しており、1950年代にいまの規模になったという。ホテルの目の前にはフィヨルドが続く港と、山々が連なる。朝と昼で表情が違っていたのが印象的だった。
このホテルには、地元の人たちが足しげく通ってくる。彼らの目的はスパとディナービュッフェだそう。スパはこのあたりでは珍しい施設だそうで、週末をゆっくり過ごすための絶好の場所になっているようだ。屋外プールから室内プール、そして豊富なサウナ。もちろんトリートメントも堪能できる。スパを満喫した後は、豊富なメニューをそろえたビュッフェで腹ごしらえ。これが地元の人たちの楽しみなのだろう。実際、筆者が宿泊した日も、たくさんの地元の人たちでにぎわっていた。
スパのプール(写真左)。さまざまな種類のプールがあるという。トリートメントも受けられる(同中央)。スパの後はメニュー豊富なビュッフェ(同右)で楽しいひとときを(写真は3点とも「HOTEL ALEXANDRA」提供) |
長年、地元の人々に愛されてきた「HOTEL ALEXANDRA」。由緒ある名前が示す通り、充実した時間をすごすのにぴったりの場所だ。
番外編: 灯台のホテルに泊まる!?
最後に番外編として、オーレスンに存在する面白いホテルを紹介しよう。
オーレスンの港に建つ赤い灯台。なんとこれがホテルなのだ! 「HOTEL BROSUNDET」というのが正式名称で、本館は別の場所にあり、ホテルの客室の中で最も高い部屋が、この「灯台ホテル」なのだという。
実際に見てみると、案の定、部屋が狭い。1階がトイレとシャワーブース、2階がベッドルームで、アメニティも用意してあり最低限の設備は整っている。あまりに狭いゆえ、ベッドが丸く作られているのがおもしろい。2人で泊まってぎりぎりのサイズといったところだろう。食事などに関しては、電話をすれば本館のスタッフがデリバリーしてくれるそう。
ここは町から離れた場所にあるため、プライベート空間としては意外に適している。絶景を独り占めできるし、現実からちょっと離れてみたいと思ったときにぴったりな空間ではないかと思う。仕事や人間関係、その他さまざまなことに疲れてしまったなら、こんなところに逃げ込んでみてはどうだろう?
次回、ノルウェーレポート第3弾では、地元のグルメを紹介したい。魚介類を中心に、おいしい料理が盛りだくさんなので乞うご期待。