KDDIは9日、革新的なインターネットサービスを持つ企業やエンジニアを支援するプログラム「KDDI ∞ Labo(ムゲンラボ)」第2期の優秀作品の発表・表彰イベントを都内で開催した。ここでは同イベントの模様とともに、選出された4つのサービスについて紹介していこう。

KDDIの田中孝司社長(左)と「Creatty」を開発したConnehitoの大湯俊介CEO

「KDDI ∞ Labo」は、革新的なインターネットサービスのアイデアを有するスタートアップ企業やエンジニアを対象とした支援プログラム。昨年開催された第1期プログラムでは「ソーシャルランチ」を開発したシンクランチが最優秀賞を受賞している。

では今回受賞した4つのサービスを紹介していこう。

最優秀賞とスマートデバイス賞に選ばれた「Creatty」

最優秀賞及びスマートデバイス賞に選ばれた「Creatty」は、クリエイターのためのオンラインギャラリーサービスだ。開発したConnehitoの大湯俊介CEOは、「これまでクリエイターが作品を発表しようとしても、個展はお金がかかるし、自分では難しくてサイトは作れない。ブログは簡単だけど登録まで時間がかかるし、広告が入ってダサいという問題があった」と述べ、それらの問題を解決するサービスが「Creatty」であるとアピールする。

クリエイターのためのオンラインギャラリーサービス「Creatty」

「Creatty」の特長は、60秒で登録が完了する簡単さと、オンラインポートフォリオサービスで唯一iPhone/Androidアプリに対応した利便性、そして作品集ページに一切広告が入らない見た目の良さだ。特にスマートフォンアプリからアクセスした際のUIの完成度が高く、作品は「Creatty Store」を通じて販売することもできるという(近日公開予定)。

ベストエンジニア賞受賞の「Pickie(ピッキィ)」

ベストエンジニア賞に選ばれた「Pickie(ピッキィ)」は、エウレカが開発したソーシャルアプリマッチングサービスだ。同社の赤坂優CEOは、「AppStoreのランキングを見てみると上位にランクインするアプリはゲームや診断系ばかり。これはランキングがマスの人気で作られるから」と語り、「しかしマスの人気とあなたのパーソナリティは必ずしも一致しない。たとえば女子高生、主婦、大学生では落としたいアプリがそれぞれ違う」と、アプリとユーザーのマッチングができていない現状を指摘。「Pickie」はそんな"アプリ探し"における問題を解決してくれると述べた。

ソーシャルアプリマッチングサービス「Pickie」

具体的には、「Pickie」はユーザーが使っているアプリを認識し、趣味の似ている人が使っているアプリを教えてくれたり、Facebookの友だちグラフを利用して、友だちが使っているアプリを教えてくれたりするのだという。

また、ログインしなくても楽しめるランダムキーワードコンテンツも用意しており、セレンティピティ(偶発的な出会い)を演出している。

赤坂氏はさらに、同アプリに広告を出稿する企業側のメリットとして、「たとえばコスメに興味のある女性だけに化粧品メーカーの広告を出すといったことができる」というセグメントによる広告効果を強調し、他にも「アプリ販売のアフィリエイト」や「ファンエンゲージメント」といったマネタイズプランの豊富さをアピールした。