動画を埋め込みブラウザで再生可能なHTML5作成も

便利なプラグインが満載の「Corel VideoStudio Ultimate X5」のパッケージ

コーレルの人気ビデオ編集ソフト「Corel VideoStudio」の最新バージョンが発売された。今回リリースされた「Corel VideoStudio X5」には、ユーザーからの声を反映し、数々の機能をブラッシュアップし、新たなプラグインでさらに楽しい作品作りが可能となった。

「Corel VideoStudio」は、DVカメラやAVCHD対応カメラ、多彩な動画ファイルを取り込んで編集し、DVDやBlu-rayディスク、携帯電話などのモバイル機器、3Dビデオなど、任意のフォーマットでファイルやディスクを作成可能なビデオ編集ソフト。「BCN AWARD 2012 ビデオ関連ソフト部門」No.1にも選ばれた人気ソフトだ。ラインナップは、標準版の「Corel VideoStudio Pro X5」(価格15,540円)と、豊富なプラグインを収録した上位版「Corel VideoStudio Ultimate X5」(価格:20,790円)を用意する。

VideoStudio最新版「X5」のインタフェースは、前バージョンを踏襲。機能の改良や拡張が行われている

前バージョン「X4」では、PCカメラを用いてクレイアニメ風のコマ撮り作品を作りだせる「ストップモーション」や、長時間撮影した風景映像を高速再生させる「タイムラプス」など、他のビデオ編集ソフトにはないプラグインが実装された。また、プレビュー画面やタイムラインパネルを単体ウィンドウとして表示したり、パネルサイズを変更したりと、バージョンを重ねるごとに使いやすさは洗練されている。また、強制終了となった際、作成中のプロジェクトを復元してくれる機能も、普段は気にすることもないが、ありがたい機能だ。

1コマずつ撮影し、手軽にクレイアニメ風の作品が完成する「ストップモーション」

人や風景が高速に再生される演出が行える「タイムラプス」

もしもの時は本当に感謝したくなる復元機能

今回、新たにリリースされた「X5」の改良点として、まず、ウィンドウの縮小化が可能になったことに加え、直接ファイルをドラッグ&ドロップでワークスペースに登録できるようになったことを挙げたい。そして、ライブラリパネルに「インスタントプロジェクト」が配置されていたり、ヘルプ機能がボリュームアップ&日本語の字幕が表示されたりと、より直感的な操作を行うことができる。

全体表示からウィンドウ表示も可能に。さらにファイルのドラッグ&ドロップで登録もできる

従来に比べてコンテンツが充実し、ていねいな日本語字幕も表示される

そして注目は「HTML5」のオーサリングのサポート。HTML5は、別途プラグインを必要とせず、ブラウザ自体に動画や音声、グラフの埋め込みが行えるHTML4の後継となる仕様だ。URLのリンクやチャプターポイントを追加可能で、作成したHTML5ファイルをオンラインストレージにアップロードすれば、外出先のPCやモバイル端末で再生できる。ちなみに出力したHTML5は、WebMとMPEG-4の2つのビデオフォーマット出力され、再生するブラウザに合わせてフォーマットを選択してくれる。Webブラウザで活用できるファイル再生に対応したことで「VideoStudio」の使い方の幅を大きく広げることになりそうだ。

ファイルメニューから「新規 HTML5 プロジェクト」の実行が可能に

まずはメディアライブラリーにあるテンプレートを取り込んで、内容や構造をチェック

テキストなどのオブジェクトにURLリンクや動画のチャプターポイントへのリンク指定が行える

出力したHTML5ファイルはブラウザで再生できる。指定URLのジャンプやエフェクトを加えた動画再生もラクラク

さらに、ユーザーからの要望が多かったというオーバーレイトラックは従来の6から最大20に増加。メイントラックを含めると21トラックが使用可能となる。不要なトラックは非表示にもできる。プレビュー比較や微調整に役立てられるため、効率よく編集作業を行える。複数の動画・静止画ファイルを同時再生できるのは大きな強み。さらに最適なハードウェア支援の自動選択や、プレビューパフォーマンスの向上によって、オーバーレイトラック数の増加にも快適な作業環境を実現しているのだ。

メニューの「設定」→「トラックマネージャー」から複数のトラックを追加。トラックの表示/非表示もクリック1つで行える

「環境設定」の〈パフォーマンス〉タブからハードウェアアクセラレーションの設定が可能だ