「Classic Shell」でスタートボタンを復元
繰り返しになりますが、あくまでもこのテクニックは簡易的なもの。Windows VistaやWindows 7と同じUI(ユーザーインターフェース)を求める方々には不便でしょう。そこで試して欲しいのが「Classic Shell」。Windows 7などでWindows XPのスタートメニューを実現するツールでしたが、スタートボタンおよびスタートメニューが存在しないWindows 8に最適なツールとなりました。内容は少々古いですが、成り立ちや概要に興味をお持ちの方は筆者が以前寄稿した記事をご覧ください。
さて、導入方法は簡単ですので、図14から示す手順に従って進めましょう。これで懐かしいスタートボタンがタスクバーの左端に復活します。[Win]キーを押せばClassic Shellによるメニューが現れますが、気になるのは正式版Windows 8で、これら既存機能をフック(処理を引っかける)して代替機能を提供するツールを使用できないようにコードを変更するという噂。そのため、正式版Windows 8でClassic Shellが動作するか保証できませんが、従来のようなUE(ユーザーエクスペリエンス)を求めるのであれば、試す価値はあるでしょう(図14~20)。
図16 エンドユーザーライセンス契約が表示されます。内容に問題がないようであれば、<I accept the terms in the License Agreement>をクリックしてチェックを入れてから<Next>ボタンをクリックします |
また、Classic Shellは小回りの利く設定項目が多数用意されています。設定ダイアログに並ぶ項目内容を確認しながら、自身の好みに合う動作を行うように設定しましょう。簡単なところではスキン設定がお勧め。あらかじめ用意されたスキンを選択することで、Windows XP風やWindows 7風といったスタートメニューを使用することも可能です(図21~23)。
"Windows 7風"ではなく、よりWindows 7のデザインに近づけたいという場合は、ユーザーが画像やテーマファイルを自由に投稿できるdeviantart.comにアップされている「Windows 7 Skin for Classic Shell Start Menu」を試すのもよいでしょう。こちらのリンクをクリックするとダウンロードできるZIP形式ファイルを展開し、格納されている「SevenVG.skin」「Start_Button.png
」を「%ProgramFiles%\Classic Shell\Skins」フォルダーにコピーします(図24~25)。
続いて先の手順を参考に設定ダイアログを呼び出しますと、<Skin>タブのドロップダウンリストには先ほど加えたスキンが選択可能になります。ここで「SevenVG」を選択し、<Backup>ボタンのメニューから<Load from XML File>を選択してください。そして先ほど展開したフォルダーに残された「Settings.xml」ファイルを選択します。これでClassic Shellの各設定が変更されました。<OK>ボタンをクリックして設定ダイアログを閉じますと、よりWindows 7に近づいたスタートボタン/メニューが使用可能になります(図26~28)。
図28 <OK>ボタンをクリックして設定ダイアログを閉じますと、プログラムを再度読み込む警告ダイアログが現れますが気にせず先にお進みください。これでスタートボタンやスタートメニューがWindows 7に近づきました |
前述のとおり正式版Windows 8で本テクニックが使用できるか保証できませんが、現在のWindows 8プレビュー版を常用する方には便利なテクニックとなるでしょう。是非お試しください。
阿久津良和(Cactus)