――今回、植田さんにイラストを依頼した経緯を教えてください

稲垣P「以前、一緒にお仕事をさせていただいたことがあり、すごく魅力的なイラストを描かれる方という印象が残ってまして。また植田さんは、金髪のお姫様をすごく上手に描かれる方なので、そのあたりの期待もあってお願いすることにしました。金髪に金色の瞳というのは現実的にはありえない色なんですけど、それが幻想的でありながらも、実在感があるあたりは、さすが植田さんといったところですね」

――これまでさまざまなシンデレラが登場しましたが、今回はド直球という感じですね

稲垣P「第6弾にして初めてですね(笑)。イラストレーターの方のオリジナリティと魅力を自由に表現していただくのが、『60日のシンデレラ』という企画の良さだと思っています。これまでのイラストも素晴らしいのですが、シンデレラという意味では、今回が一番ピッタリかもしれません」

――今回のシンデレラが金髪のお姫様というのは、稲垣さんのオファーなのでしょうか?

稲垣P「オファーはしていないです。これまでと同様、イラストレーターさんに自由に発想していただいて今回のイラストになっています。植田さんは、お姫様やお嬢様が得意な方ですが、カッコイイ女性も魅力的に描かれる方なので、どちらが来るかな?と思っていたんです。いただけたイラストがお姫様だったので、ラッキーという感じでした(笑)」

――それでは、そのシンデレラの声を積田さんにお願いすることになった経緯は?

稲垣P「今回もたくさんの声優さんの声を聞かせていただき、その中から、植田さんとご相談してお願いしたのですが、何よりも、積田さんの声が今回のシンデレラにピッタリだったというのが最大の理由ですね。そのうえで、積田さんがナチュラルに演じていただければ、より楽しげなシンデレラになるだろうなって想像できたので、お願いしました」

――実際に声をあててみた感想はいかがですか?

積田「まずはイラストのインパクトに負けないように、ちゃんと魂を込めることを意識しつつ、観ている方が親近感を持っていただけるように、気さくで無邪気なイメージを念頭に置いて演じさせていただきました。お姫様とはいえ、やはりひとりの女の子なので、変に作りこむことはせず、あくまでも自然体で挑ませていただいています」

――演じる際に、気をつけたところはありますか?

積田「とにかく無邪気で、親近感があって、気さくで、感情表現が豊か。思ったことを素直に口に出してしまう女の子といったイメージからズレないように意識しながら演じさせていただきました。あと、お姫様なので、とにかく"品よく"という感じですね(笑)」

――1日につき10秒間という制約はいかがでしたか?

積田「それが一番大変で(笑)。いろいろと考えて演じるわけですが、ちょっとニュアンスを加えると、あっという間に時間が経ってしまうので、短い時間で感情を切り替えていくのがすごく難しかったです」

――ちょっと間を空けたらタイムオーバーになりますからね

積田「そうなんですよ。溜めたり、余韻を持たせたりするというのがかなり難しいので、そのあたりのニュアンスをどうすればうまく伝えることができるか、というところで苦労しました。観てくださる方にうまく伝わればよいのですが」

稲垣P「そうして短く間を詰めていただいたことで、逆にリズム感が出ているところもありますね。シンデレラの飛び跳ねるような魅力が感じられる気がします。そのあたりも実際に観て、感じ取っていただけたら嬉しいです」

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