全世界で大ヒットした海外RPGを原作に、勇敢な1人の女性騎士・カサンドラの戦いを描いたファンタジーアニメ『ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-』のブルーレイ&DVDが5月25日、日米同時リリースされた。そこで、物語のヒロイン・カサンドラの声を担当した女優・栗山千明に話を聞いた。

アニメ『ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-』でヒロイン・カサンドラの声を担当した栗山千明
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――まずは、カサンドラというキャラクターについての印象をお聞かせ下さい。

栗山「男女の性別関係なく、すごく人間らしさを持ったキャラクターですよね。弱い部分を持ちつつも、それを表立って出さずに強く生きようとしている。一見、クールに見えますが、戦う時には一転して荒々しく、熱を感じるような人物です。私自身、最初は彼女の心の中が見えなかったんですけど、ストーリーがだんだん進むにつれ、彼女の持つ哀しみも明らかになっていき、最終的にすごく人間らしく見えました。そんな私と同じような気持ちを、見てくださった方も感じてくれればいいなって思います」

――声の仕事についての感想はいかがですか?

栗山「難しいです、とにかく。映画でもドラマでも、自分が映っている時って、実際に動いているから自然と声が出るんですよね。でも、アテレコの場合、普段意識していない声をあえて出さないといけないので、改めて自分の生活を見つめ直す作業が必要でした」

――確かに、ファンタジーの世界だと想像が難しい部分もありますよね。

栗山「でも、それに関しては自分のアニメ好きが良く作用したと思います。実際にアクションをする時って、実はそんなに声って出ないものなんですよ。でも、アニメでもゲームでも、かけ声で必死さが伝わったり、臨場感が伝わったりすることってありますよね。声をあてるまではそのテンションに自分もなれるか心配でしたが、意外と気持ちよく出来ました。ただ、ついつい動きたくなるので、マイクの前で小さく『エイッ! エイッ!』と剣を振る真似をして、カサンドラと同じ動きをしながらセリフを言ってました(笑)」

――栗山さんから見たファンタジー世界の魅力とは何でしょう。

栗山「どっちが良くてどっちが悪いということではないんですけど、やっぱり生身の人間が実写で演じてもハマらないテーマやセリフってあるじゃないですか。『オレたちは仲間だ!』みたいなことを実在の人間が叫んでも、ちょっと寒いというか(笑)。でも、ファンタジーという世界観ならそこが成立するのが一番の魅力だと思いますね。魔法や剣にしても、目に見えない力だからこそ『夢』があるでしょうし、現実社会の人間関係に置き換えたら、私たちだって精神的に『戦って』いますよね。今も昔も変わらず必死に生きている人がいるという表現の一つだと思えば違和感もないですし、ファンタジーもリアルなストーリーも、表現方法が違うだけで根本の部分は同じだと思います」

――では、本作の中で栗山さんが好きなシーンは?

栗山「やっぱり後半のクライマックスはオススメですね。もう一つは、父親代わりに自分を育ててくれたバイロンとカサンドラが剣を交わすシーン。カサンドラが誰にも見せない顔を見せる数少ないシーンなので、とても好きです」……続きを読む