ここで再びブース紹介に戻る。各ブースを写真で一挙に振り返っていこう。
ユーザー生放送ブースでは30分交代でニコ生ユーザーが配信を行っていた。一般人でも気軽に映像で情報発信できる時代になったのだ |
本、CD、DVD、油絵などあらゆる「作ってみた」作品を発表・販売できる「ニコつく2」は、入りきれないほどたくさんのお客さんであふれていた。またボーカロイドにジャンルを限定したオンリーイベント「THE VOC@LOiD 超 M@STER20」もニコニコ超会議内で開催された |
こちらは「ガイガーカウンターがカウントするたびにネギを振る初音ミク」。ニコ動らしいフリーダムな発想から生まれる作品に驚かされる |
超運動場では「ラート」や「スポーツチャンバラ」といった普段なかなか体験できないスポーツを楽しむユーザーの姿があった(写真はラート) |
ニコニコ静画ブースでは画家の天野喜孝氏を招いてライブペインティングが行われた。テーマは"超会議のイメージキャラクター「超会金」をラスボス風に描く"というもの。ここにユーザーが後からどんどん絵を付け足して1枚の絵を仕上げていく |
来場者同士が待ち合わせするために各所に置かれた目印も、ユーザーによる作品だ。こちらはアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」のキャラクターで、すべてチェーンソーで彫って作られている |
囲碁・将棋ブースではユーザー同士による対局はもちろん、吉原由香里による指導碁や、橋本崇載八段と声優の岡本信彦による対局イベントなども行われた |
「超踊ってみた」スペースでは何百人ものユーザーが集まり、大規模「踊ってみた」オフが開催された。これもニコ動ではおなじみの光景の一つだ |
格闘ゲームの祭典「闘劇」の2012年予選大会もニコニコ超会議内で開催された。特別に行われたコンセプトマッチにはウメハラ氏をはじめとする日本のトッププレイヤーが顔をそろえた |
「言論コロシアム」には津田大介氏、村上隆氏、小林よしのり氏といった論客が登場。熱い言論バトルを繰り広げた。前述の枝野経産相も会場視察の後、ここで討論を行った |
現在収監中のホリエモンこと堀江貴文氏のブースも出現。堀江氏(パネル)と一緒に写真が撮れる |
アルパカに触ったり写真を撮れるブースも。なぜアルパカ? と思うかもしれないが、実はニコ動とアルパカは深い縁のある関係なのだ |
ニコニコ超会議には、この他にもまだまだたくさんのブースや展示があり、2日間通して参加した筆者でさえ、すべてを見ることは不可能であった。超会議を体験して実感したのは、ニコニコ動画が5年間で紡いできたカルチャーが、いかに濃密で膨大なものだったかということだ。
これらの多くはもしかするとニコニコ動画がなくても別の形で生まれ発展していたのかもしれないが、それらを発表するプラットフォームとして、あるいはユーザー同士の自由なコラボレーションを生む場として、ニコニコ動画が果たした役割は非常に大きいといえるだろう。しかしその一方で、そうしたコミュニティとしての側面がユーザーの同族意識を高め、ニコニコ動画の閉鎖性を促進してきた点も見逃せない。
果たして次の5年間でニコニコ動画はどんな風に変わるのか。より開かれた作品発表の場か、それとも今よりもさらに内輪向けのコミュニティか。「一般化」を推進してきたドワンゴの今後の舵取りに注目したい。