MHL対応スマートフォンをつなぐだけで画面を出力
「S24B750V」が備える最大の特徴が、上で述べたMHLのサポートだ。HMLとは、米Silicon Image社が開発した携帯電話向けの映像転送用インタフェース。5端子を持つコネクタで液晶ディスプレイとスマートフォンを接続し、1080pの解像度と30fpsのフレームレートで、スマートフォンの画面を液晶ディスプレイで映し出せる。スマートフォンに保存した動画やゲームを、手軽に大画面で楽しむことが可能になるというものだ。
MHL機能を利用するには、HMLに対応したAndroid OS搭載スマートフォンが必要で、GALAXY S II LTEや、GALAXY S IIなどが対応している。このほかにもMHL機能をサポートするスマートフォン/タブレットは存在するので、気になる方は「MHL Consortium」のWebサイトで配布中のPDFを確認してほしい。
今回はサムスンのスマートフォン「GALAXY S II LTE」と接続してみたが、特に難しい設定もなく、そのまま液晶ディスプレイにスマートフォンの画面が映し出された。この時点で解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)、フレームレートは30fpsに切り替わる。スマートフォンのホーム画面や一般的なアプリは元の解像度のままで拡大表示されるため、使用感はさほど変わらないが、それでもスマートフォンの画面が液晶ディスプレイに映し出されるのは圧巻だ。
その一方で、フルHDの動画やゲームなどは、正しくドットバイドットで表示される。「S24B750V」は画面下部に5W×2のステレオスピーカーを内蔵しているため、音の面でも臨場感のある映像やゲームを楽しめる。また、Bluetooth対応のキーボードやマウスをスマートフォンとペアリングすることで、PCとは違うコンピューティング環境を実現することも可能だ。
もうひとつ述べておきたいのが充電機能。MHLの仕様には電源供給機能が含まれているため、スマートフォンを「S24B750V」に接続した状態で充電が行える。普段はPCのデスクトップを表示させながら、スマートフォンを「S24B750V」につないで充電できるということだ。
「S24B750V」がスタンバイの状態でも電源供給は続くため、バッテリーの持ち時間が短い傾向にあるスマートフォンユーザーにはうれしい機能だ。最近はスタンバイ時にUSBポートへ電源供給を行い、スマートフォンの充電をサポートするPCも出始めているが、こうした機能を持たない従来のPCを使用している場合、MHLの電源供給機能が大いに役立つだろう。