Ivy Bridge対応マザーが一斉発売
Intelの第3世代Coreプロセッサ(コードネーム:Ivy Bridge)に対応する7シリーズチップセットを搭載するマザーボードの発売が開始された。店頭で確認できたのは、ASUS、ASRock、GIGABYTE、MSI、ECS、Intelの製品。肝心のCPUは未発表のためまだ入手できないが、50種類近い大量のマザーボード新モデルが入荷している。
新発売となったマザーボードのチップセットは、Z77、H77、B75の3種類。パフォーマンス向けのZ77はZ68の後継、メインストリーム向けのH77はH67の後継と言えるが、Z77を採用したモデルが最も多く、1万円台からハイエンドまで、幅広くラインナップをカバーしている。
いずれのチップセットも、USB3.0をネイティブサポート。「P」と「H」だった前世代に比べ、各チップセットの違いがちょっと分かりにくいが、Z77のみCPUの倍率変更が可能、PCI Express 3.0の8レーン×2構成が可能、という違いがある。ただ、実際にはH77搭載マザーは1万円前後、B75はそれ以下のモデルにほぼ限定されており、チップセットの機能の違いを意識することはほとんどないだろう。
Z77/H77/B75マザーボードはLGA1155をサポートしており、従来の第2世代Coreプロセッサも使うことはできるが、やはりIvy Bridgeと組み合わせてこその新プラットフォーム。Ivy Bridgeが未発売のため、バカ売れという状況にはなっていないが、週末の売れ行きは各ショップとも「まずまず」だったとのこと。各メーカーとも、主に上位モデルから出ているようだ。
そんな中、なんとTWO TOP秋葉原本店では深夜販売を実施。「新CPU待ち」の人が多く、マザーボードだけではそれほど売れないだろうと見る向きが多かったが、7日(土)23時の臨時オープン時には、すでに20人ほどが並んでいたという。商品の受け渡しは8日(日)0時になってからで、先着50名には動作チェック用として、Celeron G530(売価は約3,000円)もプレゼントされた。
各社の新製品の価格は以下の通り。
・ASUS
いきなり充実したラインナップを揃えるのがASUS。機能てんこ盛りのハイエンドモデル「P8Z77-V DELUXE」に加え、タフマザー「SABERTOOTH Z77」も登場。マイクロATXでは、ROGシリーズの「Maximus V GENE」が発売となっている。
製品名 | CS | サイズ | 価格 |
---|---|---|---|
P8Z77-V DELUXE | Z77 | ATX | 28000円前後 |
P8Z77-V PRO | Z77 | ATX | 23000円前後 |
P8Z77-V | Z77 | ATX | 21000円前後 |
P8Z77-V LX | Z77 | ATX | 15000円前後 |
SABERTOOTH Z77 | Z77 | ATX | 26000円前後 |
Maximus V GENE | Z77 | M-ATX | 22000円前後 |
P8Z77-M PRO | Z77 | M-ATX | 17000円前後 |
P8Z77-M | Z77 | M-ATX | 13000円前後 |
P8H77-V | H77 | ATX | 12000円前後 |
P8H77-V LE | H77 | ATX | 11000円前後 |
P8H77-M PRO | H77 | M-ATX | 12000円前後 |
P8H77-M | H77 | M-ATX | 11000円前後 |
・ASRock
近年、自作PC市場で存在感を増しているASRockも充実したラインナップ。ゲーマー向けの「Fatal1ty」ブランドからは、ハイエンドの「Fatal1ty Z77 Professional」、廉価版の「Fatal1ty Z77 Performance」、マイクロATX向けの「Fatal1ty Z77 Professional-M」という3モデルが登場。ローエンドには最安クラスの「B75M」も用意した。
製品名 | CS | サイズ | 価格 |
---|---|---|---|
Fatal1ty Z77 Professional | Z77 | ATX | 26500円前後 |
Fatal1ty Z77 Performance | Z77 | ATX | 18500円前後 |
Z77 Extreme6 | Z77 | ATX | 21000円前後 |
Z77 Extreme4 | Z77 | ATX | 16000円前後 |
Z77 Pro4 | Z77 | ATX | 13500円前後 |
Z77 Pro3 | Z77 | ATX | 10000円前後 |
Fatal1ty Z77 Professional-M | Z77 | M-ATX | 18500円前後 |
Z77 Extreme4-M | Z77 | M-ATX | 15000円前後 |
H77 Pro4/MVP | H77 | ATX | 9000円前後 |
H77M | H77 | M-ATX | 8000円前後 |
B75M | B75 | M-ATX | 7000円前後 |
・GIGABYTE
GIGABYTEのマザーボードは、4世代目となった「Ultra Durable 4」が特徴。定評のある2オンス銅箔層のほか、防湿、防静電、防電断、防熱など、信頼性の高さをアピールする。ハイエンドの「GA-Z77X-UD5H」は、「X-Fi Xtreme Fidelity」オーディオやデュアルLANを備えるモデルだ。
製品名 | CS | サイズ | 価格 |
---|---|---|---|
GA-Z77X-UD5H | Z77 | ATX | 24000円~25000円前後 |
GA-Z77X-UD3H | Z77 | ATX | 19000円前後 |
GA-Z77X-D3H | Z77 | ATX | 17000円前後 |
GA-Z77-D3H | Z77 | ATX | 14000円前後 |
GA-Z77MX-D3H | Z77 | M-ATX | 15000円前後 |
GA-Z77M-D3H | Z77 | M-ATX | 12000円前後 |
GA-H77-D3H | H77 | ATX | 11000円前後 |
GA-H77M-D3H | H77 | M-ATX | 10000円~11000円前後 |
GA-B75M-D3H | B75 | M-ATX | 7000円前後 |
・MSI
MSIからは7モデルが発売となっている。マイクロATXの「Z77MA-G45」以外は、低発熱・高効率設計の「ミリタリークラスIII」に対応。ハイエンドモデルは「Z77A-GD65」で、電流を安定供給できる「DrMOS II」や、ボタンを押すだけでオーバークロックできる「OCジニーII」などの機能を備える。
製品名 | CS | サイズ | 価格 |
---|---|---|---|
Z77A-GD65 | Z77 | ATX | 19000円前後 |
Z77A-GD55 | Z77 | ATX | 15500円前後~17000円前後 |
Z77A-G45 | Z77 | ATX | 14000円前後 |
Z77A-G43 | Z77 | ATX | 12000円前後 |
Z77MA-G45 | Z77 | M-ATX | 13000円前後 |
ZH77A-G43 | H77 | ATX | 10000円前後 |
B75A-G43 | B75 | ATX | 9000円前後 |
・ECS
ECSからは、「Z77H2-AX」「Z77H2-A2X」という2種類の「Golden Edition」が登場。ヒートシンクやコンデンサ等が金色に処理されたゴージャスなモデルだが、見た目だけではなく、CPUソケットやメモリソケットのピンも15μmと厚く金メッキ処理することで、信頼性の向上にも貢献している。
製品名 | CS | サイズ | 価格 |
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Z77H2-AX | Z77 | ATX | 40000円前後 |
Z77H2-A2X | Z77 | ATX | 30000円前後 |
Z77H2-A2X Deluxe | Z77 | ATX | 17000円前後 |
Z77H2-A3 | Z77 | ATX | 10000円前後 |
H77H2-M3 | H77 | M-ATX | 8000円前後 |
・Intel
Intel純正マザーは4モデルのみだが、注目は今回唯一のMini-ITXモデルである「DH77DF」だ。メモリスロットはDDR3-1600が2つ、拡張スロットはPCI Express x16(3.0)という構成で、バックパネルにはUSB3.0×2ポート、DisplayPort、HDMI、DVI端子などを備える。Mini-ITXながら、比較的使いやすそうな構成には好感が持てる。
製品名 | CS | サイズ | 価格 |
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DZ77GA-70K | Z77 | ATX | 24000円~25000円前後 |
DZ77BH-55K | Z77 | ATX | 20000円前後 |
DH77EB | H77 | M-ATX | 11000円~12000円前後 |
DH77DF | H77 | Mini-ITX | 14000円前後 |