レイアウト以外の機能も紹介しよう。

グラフを作る機能はバージョン11から搭載されているが、バージョン12ではバブル、散布図、正負縦棒グラフ、積み重ね縦棒グラフ、積み重ね横棒グラフといった新しいグラフスタイルが追加されている(図16)。

図16 レイアウトモードでグラフオブジェクトの設定をするダイアログ。インタフェースが大きく様変わりしている。作成できるグラフの種類も増えた

さらに、わずか数クリックでデータを集計し、グラフを作成する機能も搭載された。この機能は「クイックグラフ」と呼ばれている(図17、18)。

図17 ブラウズモードの表形式表示。あらかじめ「品名」でソートした状態で「価格」フィールドの右端の「▼」をクリック。「グラフ」の「品名に基づく価格のグラフ」を選択する

図18 これだけで、品名ごとに集計した売上金額のグラフを作成できる

ドキュメント、写真、ビデオ、音楽などをドラッグ&ドロップで格納できるオブジェクトフィールドは、データの保存先を設定したり、さらに暗号化までできるようになった。暗号化されたオブジェクトは、FileMakerのオブジェクトフィールド内でしか表示できない(図19)。

図19 オブジェクトフィールドのオプションのダイアログで、データの保存場所や暗号化するかどうかを設定できる

すぐに活用でき、FileMakerの使い方を知るための教材としても役立つStarter Solution(テンプレート集)が付属している。FileMaker Proを入手したら、まずはここから始めてみるのもよいだろう(図20)。

図20 これらのStarter Solutionが付属している。このまま使用しても、これをベースにカスタマイズしてもよい。もちろん、データベースの設計やレイアウトデザインの参考にもなる