インターネットで保護されるべきもの
まず、日本人の79%の人々が個人情報をあげ、たとえ1億円の対価でも、個人情報にアクセスされることを拒否すると回答している。特に見知らぬ他人に、個人情報を見せることに強い警戒感を抱いていることがわかった。さらに、インターネットに潜む危険性についての認識の高さも判明した。
さらに、91%の日本人が、オンラインセキュリティの必要を感じているとの結果となった。そして、保護すべきもの調査すると、図5のようにメールアドレスなどの個人情報が1位となった。
2番目のスパムメールについては、多くの日本人が、やっかいなものと感じている。日本人の特徴的な傾向としてバックアップが判明した。27%が、個人情報をまったくバックアップしていないという結果になった。
セキュリティ製品に関する購買決定や意識
次いで、調査が行われたのは、セキュリティ意識である。その結果、73%もの日本人がオンラインの保護を行うために、どのセキュリティ製品を購入すべきか、わからないとしている姿が浮き彫りとなった。
この結果は、5カ国の中で最も高い数字であった。インドでは50%以上の人々が、何を使うべきか理解している。その理由について、デビッド氏は、いくつものベンダーがあり、あまりにも幅が広く、それぞれのベンダーがさまざまなメッセージを出すことにより、かえってわかりにくく、混乱をきたしていると思われるとのことだ。そして、日本人の26%が基本的なセキュリティ対策ソフトのみがあれば、セキュリティ対策として十分であると考えていることもわかった。ここでいう、「基本的」とは、アンチウイルスのみ、アップデートのない永続的なセキュリティ対策ソフトを意味する。
日々登場する新しいデバイスの保護をどうすべきか?そして、このような混乱している人々に向け、セキュリティをよりシンプルにしていくにはどうしたらよいのか?デビッド氏は当然、その答えとして同社の新製品となる「ノートン 360 エブリウェア」をあげた。現在、インターネットにアクセスするのは、PCだけではない。タブレット、スマートフォン、さらにはテレビや車などもインターネットにアクセスする時代となり、PC中心の世界は終焉を迎えつつある。まずは、これを前提としなければならない。実際、日本人の55%がマルチデバイスに対応したセキュリティソリューションを望み、シンプル化された製品を切望している。ノートン 360 エブリウェアのリリースはまだ先の予定であるが、以下のような機能を搭載する予定である(ノートン 360 エブリウェアについては、情報が提供された時点でまた紹介したい)。
- モバイルデバイス(当面はAndroid、将来的にはiOSにも対応予定)、Mac、PCに対応
- 1つのライセンスで複数のプラットフォームを管理
- すべてのデバイスを1つノートンマネージャで管理
- 使用するデバイスに数は自由
- 25GBのオンラインストレージ(現時点では、PCからのみ)
1つの製品で、マルチデバイスに対応する。単に寄せ集めではなく、包括的な保護と管理を行えることが特徴となる。また、今回の調査結果を活かし、セキュリティベンダーとしてさまざまな啓蒙活動を行い、上述のセキュリティ製品の選択するうえでの情報を提供していくとのことである。