エムエスアイコンピュータージャパンは、同社7シリーズ・マザーボードの製品発表会を開催した。同社の7シリーズ・マザーボードは、Intel Z77、同H77、同B75という3つのチップセットが採用されている。現在のところこれらチップセットに関してIntelから正式な発表は無く、また、新チップセットがサポートするコードネーム「IvyB ridge」こと次世代CPUもIntelから正式発表されていない。詳細な機能に関しては、Intelの発表に合せて判明するものとみられる。
MSIの7シリーズ・マザーボードはまず7モデル
MSIが今回リリースしたのは、「Z77A-GD65」「Z77A-GD55」「Z77A-G45」「Z77A-G43」「ZH77A-G43」「B75A-G43」「Z77MA-G45」の7製品。
Intel Z77チップセットを搭載する製品はZ77A-GD65、同GD55、同GD45、同G43およびZ77MA-G45の5製品。Z77A-GD80が登場するまではZ77A-GD65が最上位モデルとなる。
Z77A-GD65は、3本のPCI Express 3.0 x16スロットを搭載し、マルチGPUやLucid Virtu MVP等をサポートする。また、大型ヒートシンクにはヒートパイプを組み合わせ、CPUフェーズ数も最も多い。さらにLANにはIntel製チップを採用している。Z77A-GD55は、Z77A-GD65とほぼ同じレイアウトながら、PCI Express 3.0 x16が2本にPCI Express 2.0 x16が1本という組み合わせとなる。また、Virtu MVPのサポートは無い。
Z77A-GD65。品質基準のミリタリークラスIIIの5つ星で、フェーズ数もシリーズ最多。マルチGPUはCrossFireX、SLIに加えVirtu MVPもサポートする |
Z77A-GD55。ミリタリークラスIIIの5つ星。フェーズ数はGD65より削減され、PCI Express 3.0 x16スロットも1本削減されるが、価格とOC性能のバランスをとった |
Z77A-G45は、上位モデルがミリタリークラスIIIの5つ星であるのに対し、3つ星となるエントリーモデル。PCI Express x16スロットのレーン数はZ77A-GD55と同じだが、マルチGPUのサポートもCrossFireXのみにとどまる。ほか、OC向け機能のひとつであるV-Check Pointも省かれている。Z77A-G43はPCI Express 3.0 x16とPCI Express 2.0 x16スロットが1本ずつとなる一方、PCIスロットを3本搭載する。マルチGPUのサポートはCrossFireXのみ。
Z77MA-G45は、Micro-ATXモデル。ミリタリークラスIIIには対応していないが、OC Genie IIなどその他の機能はほぼATXモデルに並ぶ。PCI Express 3.0 x16スロットを2本備え、CrossFireXもサポートされる。
ZH77A-G43はIntel H77を採用したATXモデル。PCI Express x16スロットは3.0と2.0が各1本ずつとなり、マルチGPUはCrossFireXが利用できる。機能面およに、PCIスロットを3本備えたレイアウトは、Z77A-G43とほぼ同等だが、オーバークロックメモリのサポートなどで、抑えられた構成となっている。
B75A-G43は、これもZ77A-G43やZH77A-G43とほぼ同じレイアウトの製品。ヒートシンクがさらに小ぶりとなるほか、バックパネルのUSB 2.0ポート数が削減され、ドルビーTHXに非対応となる点で、ZH77A-G43と異なる。
また、参考展示というかたちで、International CES 2012にて公開された「Z77A-GD80」も展示されていた。今回発表された7シリーズマザボードから、それほど遅れないうちに発表となる見込みだが、発売タイミングは同時には間に合わないのではないか、とのこと。様々な機能を包括する新インタフェース「Thunderbolt」を搭載する製品だ。