ベンチマーク
今回のベンチマークテストは、テスト期間が短かったという機材手配上の都合もあるが、他機種との比較ではなく、3DMarkの定番プリセットテストによる絶対値の把握と、実際に実機上で各種ゲームを動作させた際、どの程度のパフォーマンスを出せるのかの確認としての、ゲームタイトルを使ったfps計測を主眼にしている。
ちなみにNVIDIAとしては、600Mシリーズについて、「ウルトラブックにも搭載できるモバイルGPUでありながら、最新世代の人気3Dゲームが、高負荷な高品質設定でも30fps以上で遊べる、デスクトップGPU並の性能がある」とアピールしている。では、実際のところどうなのかを追って確認していこう。
3DMark Vantage / 3DMark 11
さて、ではまずはGPUの基礎体力を見てみたいということで、3DMarkを試す。数字を比較しやすいようにプリセットで負荷を変更しつつの各種テストとなっている。ノートのディスプレイだと解像度が固定なので、ここではHDMI経由の外部ディスプレイへの出力でテストを行っている。
Battlefield 3
ここからはゲームテストで、まずは「Battlefield 3」。なお、当然ここからは、解像度は製品実機上のディスプレイを利用した1366×768ドットに固定となる。前述のように、NVIDIAが、「リッチな設定でも遊べる」と言っているので、ゲームの描画品質の設定は、プリセットのMiddiumとHighの2種類でfpsを計測してみた。
F1 2011
続いて「F1 2011」を試してみた。設定はHighとUltraの2種類のプリセットで試している。
JustCause 2
最後に「JustCause 2」。設定は、テクスチャディテール/シャドウクオリティ/ウォーターディテール/オブジェクツの項目を、High/Mid/VeryHigh/Lowにした中負荷設定と、High/High/VeryHigh/VeryHighにした高負荷設定で試してみた。
まとめ
GeForce GT 640Mの性能は、最新世代の3Dゲームであっても、かなりのタイトルを問題なく遊ぶことができる非常に高いものであることがわかった。前世代であれば、3kg超えの大型ノートでなければ実現できなかったことが、このGPUで持ち運べるサイズのノートでも可能になるという可能性を感じることができた。
今回、消費電力に関する詳細なテストは行えなかったが、バッテリ駆動時間は、ベンチマークなどをまわしつつも4時間程度は持ってくれた。公称8時間とあるので、使い方ではもう少し持つだろう。ゲームをしながら1日中使えるかというのはちょっと厳しいが、ゲームをしたら1時間でバッテリ切れます……といったような話は、過去のものになっていくのだろう。Keplerの電力性能比の優秀さは、デスクトップ向けとあわせて評価が高くなってきていることかと思う。今後の期待としては、現状ハイエンドとローエンドがFerim継続という状態のなかで、GK107コア以外の派生GPUの登場があるのかも気になるところだ。