「乾燥する」「足がむくむ」の声に対応
30歳~40歳の女性をターゲットとした「Beaute(ボーテ)」は、女性客からの「車内の空気が乾燥して肌が気になる」「足元が寒い、足がむくむ」という声に応えて開発されたという女性専用シート。各座席のアーム内側にプラズマクラスターイオン発生機を搭載し、加温機能付きレッグレストと、格納式コロコロマッサージ機能が付いている。イオン発生器の手前にはハンドミラーも収納されている。各座席のコンセントも携帯電話の充電などに使えてうれしい。
独立3列シートでシート幅は57cm。リクライニング角度は140度で、操作ボタンは蓋の中に格納され、肘掛けに凹凸がないところも好印象。各座席を仕切るマイカーテンは頭上部分がレースタイプで、室内や座席の明るさに配慮している。
プライベートモニター付きタイプも
標準仕様の4列シート「Relax(リラックス)」は、顔を隠せる「カノピー」などの機能を継承しつつ、新たに「プライベートモニター付」と「のびのび9列」の2バージョンが追加された。
「Relax プライベートモニター付」は、昼行便の利用客からの「乗車中が退屈」という声に対応したという。ハイグレードタイプ「コクーン」などで提供されている多機能モニターを搭載。映画・音楽・ゲームなどが利用できる他、地デジ放送を3つのチャンネルから選べる。利用可能な放送局は現在選定中とのこと。また、モニターは4列シートでの使用に配慮し、隣席へ光が漏れないよう遮光シートを装備している。座席横幅は52cm、前後幅は92cm~95cm。リクライニング角度はモニターの見やすさを配慮した130度となっている。
「Relax のびのび9列」は前後幅が10cm拡大して102.5cmとなり、リクライニングも140度とさらに深い。この10cmと10度の拡大は、想像以上の広々ゆったり感を提供している。報道公開ではこの車両を使って会場から最寄りの新宿駅までシャトル便が運行されたが、あまりの心地よさにどの記者も降りようとせず、そのまま会場に戻ってきてしまった(笑)。実際に乗って移動してみると、シートが心地よいだけではなく、寝そべったように姿勢で、大きな窓から空を見上げる開放感も良かった。高速バスは夜行で乗るものと思ってしまいがちだが、これなら昼行便も楽しめそうだ。
今回導入された新シートは全タイプとも3月1日から運行を開始。New Premiumは、東京・千葉・横浜 - 大阪・京都間が7,800円~1万1,000円。Beauteは、東京・千葉・横浜 - 名古屋が4,700円~8,500円。Relaxのプライベートモニター付は東京・千葉・横浜 - 名古屋が3,000円~6,500円、のびのび9列タイプが東京・千葉・横浜 - 大阪・京都・神戸が4,600円~7,800円となっている。
これらは既存のバスを改装したものではなく、すべて新車を導入した。今後の需要の拡大を見込んで路線数や運行本数の拡大を考えているとのことだ。