OVF(光学式ビューファインダー)とEVF(電子式ビューファインダー)はX100同様、前面のレバーで切り替えることができるが、X-1Proでは新たな機能が加わった。このレバーを2秒間引き続けることで、光学ファインダーの倍率が切り替わり、被写体が拡大されるのだ。OVF使用時、ピントをしっかりと合わせたい場合に大いに助かる機能だろう。ちなみに、レンズ交換時には、装着したレンズ(専用レンズ)の焦点距離に合わせてOVFの画角が変化する。
また、新たに多重露出撮影が可能になった。そう書くと、「何を今さら」と思われるかもしれない。だが、X-1Proの多重露出は、1コマ目の撮影画像がファインダーに半調表示されるのだ。しかも何と、EVFはともかくOVFでもこれが表示されるから驚き! このおかげで、2コマ目の構図が格段に決めやすい。従来の多重露出がある種バクチ撮影だったことを考えると、これは飛躍的な進化だ。
また、富士フイルムのカメラを愛用するユーザーは、やはりフイルム調の仕上がりイメージを大切にする方が多い。そんなユーザーの大きな支持を集めているのが「フイルムシミュレーション」モードだ。X-1Proでは、従来のPROVIA、Velvia、ASTIAに加え、PRO Neg.Hi、PRO Neg.Std、モノクロ、モノクロ+Yeフィルター、モノクロ+Rフィルター、モノクロ+Gフィルター、セピアの計10モードが使用できるようになり、ここでも表現の幅が広がった。色にこだわる人なら、これだけでも使ってみたくなること請け合いだ。なお、フイルムシミュレーションモードブラケティングでは、この中から3種のモードを任意に設定してブラケット撮影がおこなえる。
操作できたのはまだ最終バージョンではないとのことで、画質について評価できる環境ではなかった。だがX100やX10の実績を考えれば、大いに期待していいだろう。新たに登場するXマウントレンズ3本とともに、店頭に並ぶ日を心待ちにしたい。発売は2月18日の予定。
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