USBメモリーにWindows PEを展開する

さて、ここからWindows PEをUSB上に作成(展開)するが、注意すべきはUSBメモリーの容量。今回は「HD革命/DISK Mirror Ver.3」用MakePEBootMemoryを使用しているが、説明書には「1GB以上のUSBメモリーが必要」と書かれている。この点はほかの製品と同じだ。

ただ、実際に使用する容量は200MB程度なので、より小容量のUSBメモリーでも作成できそうだが、誤動作の原因になりかねないため、1GB以上の容量を持つUSBメモリーをお勧めする。また、Windows PEの起動はWindows 7に似たプロセスで進むため、アクセススピードが速いUSBメモリーの方が快適だ。新たにUSBメモリーを購入する場合は、この点に注意して欲しい。

展開した「MakePEBootMemory」フォルダーには、ドキュメントのほかに「x86」「x64」と二つのフォルダーが用意されている。前者はWindows 7 32ビット版用、後者は同64ビット版となるので、お使いのWindows 7に合わせて対応する「MakePEBootMemory.exe」を実行して欲しい。また、この時点でCD/DVDドライブに製品メディアを挿入し、USBポートにUSBメモリーが接続されている必要があるものの、図15のダイアログが出てから挿入・接続して「最新状態に更新」ボタンをクリックすれば正しく認識されるはずだ(図13~18)。

図13 展開した「MakePEBootMemory」フォルダーを開く。お使いのWindows 7が32ビット版の場合は「x86」フォルダーを、64ビット版の場合は「x64」フォルダーをダブルクリックする

図14 フォルダー内にある「MakePEBootMemory.exe」をダブルクリック。この際セキュリティの警告ダイアログが起動する場合は<実行>ボタンをクリックする

図15 CD/DVDドライブに製品メディアを、USBポートにUSBメモリーを接続すると画面のように展開元と展開先に表示される。問題がなければ、このまま<開始>ボタンをクリック

図16 USBメモリーの内容が消去されるといったメッセージが表示されるので、そのまま「はい」ボタンをクリック

図17 Windows PEの展開などを終えると画面のメッセージが表示される。「OK」ボタンをクリックすれば作業完了だ

図18 こちらはUSBメモリーの内容をエクスプローラーで開いた状態。使用容量は200MBを切っている

あとは作成したUSBメモリーをコンピューターに接続して起動すれば、USBメモリー上のWindows PEが起動する。起動時はHD革命製品の内部的なセットアップが必要となるので数分ほど待たされるが、ハードウェア的な問題さえなければスムーズに起動するため安心して欲しい。

当たり前だが本ツールの使用はUSBメモリーから起動するコンピューターが必要だ。お使いのコンピューターが古い場合、USBメモリーの起動をサポートしていない可能性があるので注意して欲しい。また、対応していても起動しない場合、BIOSから起動デバイスの順番を確認してみよう。USBメモリー起動をサポートしている場合、同デバイス名が列挙されるはずだ(図19~20)。

図19 USBメモリーから起動した「HD革命CopyDrive Ver.4」。当たり前だが製品CD/DVD-ROMから起動した状態と大差ない

図20 うまく起動しない場合はコンピューターのBIOS設定を確認しよう。USBデバイスより内蔵HDDが上位にある場合、うまく起動しないことがある