付属ユーティリティで無線LAN環境を「らくらく」設定
まずは親機の準備から。AtermWR9500Nは、インターネット回線の種別を自動的に判別する機能を搭載している。簡単な操作で、「ローカルルータモード」、「無線LANアクセスポイントモード」、「PPPoEルーターモード」のいずれかのモードが選択される。
親機の準備が完了したら、PC側で無線LAN設定を実行。基本的な設定にはユーティリティが用意されており、特に難しい点はない。付属のCD-ROMをセットし、起動したメニュー画面で「パソコン内蔵無線LANを無線設定する」を選択。あとは、メニューに従って進めれば、ユーティリティの「らくらく無線スタートEX」がPCにインストールされる。
続けて、らくらく無線スタートEXを起動し、指示通りに進めればよい。らくらく無線スタートEXは音声ガイドになっており、Atermシリーズを初めて使うユーザーでも、迷わず設定できるだろう。
なお、同梱のイーサネットコンバータだが、あらかじめ子機モードに設定されており、親機との無線LAN接続設定も済んでいる。親機とイーサネットコンバータ間の通信速度は最大450Mbpsであり、PCなど子機側の有線LANが1000BASE-T対応なら、イーサネットコンバーター経由で無線接続したほうが高速に通信できる可能性がある。
付属のCD-ROMをドライブにセット。メニュー画面で「パソコン内蔵無線LANを無線設定する(らくらく無線スタートEXをインストールします)」を選択 |
スタートメニューから「らくらく無線スタートEX」を起動。音声でもガイドが流れ、分かりやすい |
微に入り細を穿つ、きめ細かな設定メニュー
基本的な接続設定は付属のユーティリティ(らくらく無線スタートEX)で簡単にできるが、無線LANのモード変更やセキュリティといった詳細な設定も用意されている。Webブラウザを利用して設定する一般的なタイプだ。Webブラウザに親機のIPアドレスを入力してアクセスし、IDとパスワードを入力すればメニュー画面が表示される。
メインメニューは、「基本設定」、「無線LAN設定」、「ECOモード設定」など6つのカテゴリに別れ、それぞれに詳細な設定項目という構成だ。MACアドレスフィルタリングやパケットフィルタリンング設定といった、セキュリティに関する項目も充実している。パケットフィルタリングなどは多少の知識と経験が必要だが、一般的に最低限とされるフィルタはデフォルトで設定済みだ。
1台のAtermWR9500Nに複数のSSIDを設ける、マルチSSID機能も搭載している。各SSIDをまたがる通信を遮断したり、SSIDごとに異なる暗号化方式を設定することも可能だ。例えば、PC用のSSIDはWPA2-PSK(AES)方式で暗号化、ゲーム機用のSSIDはWEP方式で暗号化など、柔軟に運用できる。
省エネ機能「ECOモード」も調整できる。無線LANやUSB端子の稼働をオンオフしたり、通信していない場合に消費電力を低減する「省電力型イーサネット(EEE)機能」なども利用可能だ。また、時刻を指定して「ECOモード」を有効/無効するタイマー機能も用意されている。
「無線LAN設定」では、5GHzと2.4GHzの動作モードを個別に設定できる。いずれか一方の周波数のみを使うといった設定も可能 |
暗号化モードは全部入り。ESS-IDステルスやMACアドレスフィルタリングなども用意されている |
消費電力を節約する「ECOモード」の設定メニュー。起動時間や終了時間を設定して、使わない時間帯は自動で電源をオンオフできる |
「詳細設定」では親機の動作に関して、詳細な設定が可能。セキュリティの強化やリモートアクセスなど、活用の幅を広げられる |
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