サラリーマン社会の悲喜こもごもをコミカルかつシュールに、そしてリアルに描くNHKの人気コント番組『サラリーマンNEO』。単発番組として2004年に初めて放送されたこの番組がなんと映画になり、このたび『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』として公開中だ。レギュラー出演者の1人で今回の劇場版でもクセのあるキャラクター・中西課長を演じている生瀬勝久に話を聞いた。
生瀬勝久 拡大画像を見る |
――まず最初に映画化の話を聞いた時、どう思いましたか?
生瀬「『いったいどうするんだろう?』と思いましたね。僕ならまず企画を立てないでしょう(笑)。たとえやるとしても、オムニバス形式のコントにするのか、もしくは『がんばれ川上くん』のような1本のコントを軸にしていろいろな物語を織り込むのか……とにかく最初は『いったい何をするの?』という不思議な感覚でいっぱいでした」
――撮影現場の雰囲気はいかがでしたか。
生瀬「レギュラー放送では複数のカメラを一度に回し、ほとんど編集なしでそのまま放送出来るような撮り方をしているんです。それが映画となると当然カメラは1つだけ。レギュラー放送のリズムで芝居をしても途中で『ハイ! そこまで』とカットがかかる。『いやいや、流れがあるから……』と思っても、そこから30分待って撮影再開となるわけです。とにかくコントはリズムや間が勝負ですから、いつもの勢いがちゃんと出るのか不安はありましたが、あとは監督に任せるしかないかなと」
――レギュラー放送の収録とは違って、なかなか難しかったようですね。
生瀬「でも、総じて現場は楽しかったですよ。レギュラー出演者とは普段、無駄話もせずにどんどんコントを撮るので、話をする余裕なんてなかったんです。それが今回、待ち時間でいろいろな話をする機会が出来て、そうしているうちに『俺たちは"NEO"のメンバーなんだ!』という一体感がだんだんと大きくなっていきましたね」
――そうやって無事、完成した本作ですが、ご覧になった感想は?
生瀬「試写をひやひやしながら見ましたが、始まってだんだんとストーリーに引き込まれていき、エンディングを見終わった後、『あれ? これ、なんかうまいこといっちゃったでしょ?』みたいな感じになりました(笑)。最初はギクシャクした雰囲気もありましたが、主人公の小池徹平くんを中心にいろいろなキャラクターが集まって、最後は『あれ~、すげえなぁ』みたいな。(吉田)監督に『がんばったな!』と言いたいです(笑)」……続きを読む