グローバル化が進むビジネス環境の中で、英語が必要な場面は急速に増えています。ビジネスの現場で求められる英語力とはどのようなものでしょうか? アルクの取締役事業本部長の嵯峨さん、グローバル英語推進室長の平野さんのお二人にお話を伺いました。
今、現場で求められているのはシンプルかつ分かりやすい英語
「新興市場にビジネスがシフトしたため、こちらから売りに攻めていく姿勢が必要になってきました。そのための武器としてやはり英語力は必須。例えば、8割以上が外需依存のお隣韓国では、国民全体、特にビジネスパーソンの英語力は日本をはるかに凌駕しており、それがビジネスの結果にも反映されているようです」と嵯峨さん。
株式会社アルク取締役の嵯峨さん |
「ビジネスの相手が英語のノンネイティブが圧倒的に多い時代ですので、必ずしもネイティブレベルの英語力が必要というわけではありません。むしろノンネイティブ同士でも確実に理解しあえる、シンプルで確実に伝わる英語力をまずは身につけるべきだと思います」と嵯峨さんは続けます。
「ただ、日本人がグローバルな環境でビジネスを行うには、基本的な英語力だけでなく発信力が必要となります。いかに分かりやすく論理的に自分の立場や意見を相手に伝えられるか。その訓練が日本の教育そのものには欠けており、一般的に日本人は苦手といえます。しかも英語でとなると、ハードルはさらに高くなりますね。それに加えて重要なのが、異文化理解力、すなわちグローバルマインドです」
グローバルマインドで大事なポイントについては、
「例えば、生活習慣や文化の違いなどですよね。様々なバックグランドをもつ外国人とビジネスする際、これからは日本人の価値観だけで相手を見るのではなく、ニュートラルな姿勢で相手を理解し、尊重し合うことがとても大切」とのこと。
「いくら英語力や発信力があっても、このグローバルマインドがないためにビジネスが失敗に終わるケースもままありますね」
使える英語を身につけるためのキーワードは繰り返し
とはいえ、英語の基礎力は重要。どうやって英語の基礎力をおさらいしていけばよいのでしょうか。
「まったく自信のない人は、まず中学英語の文法の復習をざっくりと済ませることをおすすめします。例えばアルクの講座なら「もう一度英語 ビジネスBasic」。中学レベルの英語がビジネス用にカスタマイズされているので、大人のための基礎英語には最適かと思います」
アルクの講座「もう一度英語 ビジネスBasic」 |
基礎をある程度理解したら、次のステップとして、ビジネス英語の入門書などで基本フレーズやビジネス特有の基本単語をマスター。そして、自分自身の仕事で必要なシチュエーションや会話の英文を作り、まるごと覚えて実際に会話をしてみる。
「発信型の英語では、2,000~3,000語を使いこなしていれば、日常のビジネスシーンで十分通用します」と嵯峨さん。自信を持って使ってみましょう。
また、グローバル英語推進室長の平野さんは、
「学習のゴールは欧米のネイティブではありません。英語で仕事をしているアジア諸国の人たちが自国流の英語を使うように、日本人なりの英語の形があっていいはずです」と言います。
株式会社アルク・グローバル英語推進室長の平野さん |
つまり、自分自身が必要とするレベルの英語を身につければ、それ以上のレベルを求めなくても十分に現場で活用ができるのです。何事も無理は禁物! 自分の目標値に合わせて学習を進めましょう。
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