今回、新製品の投入に際して、同社では国内でも人気のブランド「Xperia」ではなく「Sony Ericsson mini」というブランド名を採用。阿部副社長は、「コンセプトが海外モデルとは異なり、新たなPocket WiFi端末の登場感を入れたかった」と説明。

主なスペック

Sony Ericsson miniを持つ阿部基成副社長

Sony Ericsson miniは、「コレまで市場になかった新しいコンセプトを打ち出していくような端末」であり、国内では「iPhoneという非常に強い端末がいる中で、独自性を打ち出していきたい」として差別化を図っていきたい考えだ。なお、国際ローミングに対応するほか、SIMロックもかけられていないため、他社のSIMカードを使うことも可能だ。

さらに、Sony Ericsson miniを始め、同社のデータ通信端末で利用できる新たな料金プラン「月額割」も新設。月額割には「スマートプラン」と「スマートプランライト」の2種類が用意される。

月額割の詳細

端末の初期費用を安くするか、月額料金を安くするかを選択できる

いずれも2年間の契約を前提とした「シンプルにねん」とインターネット接続サービス「EMnet」の加入が前提で、新規契約時に最大25カ月、機種変更時に最大24カ月の利用料金割引が適用される。スマートプランでは最大1,100円、同ライトでは最大600円の割り引きとなる。

これに「アシスト1200」を使えばSony Ericsson miniを100円で購入し、毎月アシスト1200分の1,200円を支払って1,100円の割り引きを受けて、月額利用料4,995円で利用する、といった購入方法が利用できる。端末を29,840円の一括払いすれば、アシスト1200の支払いがなく、1,100円の割り引きだけが受けられるため、月額利用料は3,795円ですむ(端末価格はいずれも同社直販サイトの価格)。阿部副社長は、イー・モバイルでは、テザリング利用しても、データ量が多くなっても追加料金は発生しないことから、月額料金を低廉化できる点をアピールする。

また、同社ではAndroid端末のセキュリティ対策として「EMセキュリティ for Android powered by Symantec」を月額315円で提供。マルウェア対策やフィッシング詐欺対策、迷惑電話/SMS対策、盗難対策などの機能を提供する。

アシスト1200を使うことで端末の初期費用を安くしている

セキュリティサービスのEMセキュリティはシマンテックのAndroid用セキュリティアプリを利用する

さらに公衆無線LANサービスとして「EM Wi-Fi SPOT by エコネクト」も提供。エコネクトのサービスを月額380円で利用できるサービスで、全国15,200カ所以上のスポットで公衆無線LANが利用できる。同社はもともと「自宅での通信量が多い」ため、トラフィック対策としての側面はそれほど強くないそうだ。

エコネクトが提供する公衆無線LANサービスも利用できるようになる

阿部副社長は、Sony Ericsson miniとタブレットやiPhoneなどとの2台持ちも想定しており、データ通信を引き込み、月額割を活用することで通信料金を安くできることを目指し、他社との差別化を図っていく考え。

ソニー・エリクソンはこれまで、NTTドコモとKDDIから端末を投入してきたが、新たなパートナーとしてイー・アクセスが参入。国内では未提供だったXperia X10 miniを投入することになる。同社のHead of Product Business LineのGreg Varner氏は、「日本を最重要地域とみており、全社を挙げて取り組んでいる」と強調。Sony Ericsson miniが「高い映像技術で優れたエンターテインメントを、この小さなサイズで提供できる」とアピールしている。

ソニー・エリクソンのGreg Varner氏

カードより小さい手のひらサイズでありながら海外でも高評価の端末をアピール