OPAirの大きな特徴は、これ1台でマウス操作と文字入力ができる点と、それらを片手で行える点だ。反面、小さな本体で多機能を実現しているため、操作に使うボタン類や画面表示との対応といった、いわゆるユーザーインタフェースはけっこう複雑だ。
OPAir本体のボタン類は、中央上部の丸い部分がタッチセンサーになっており、実に16個もの小さなタッチボタンと、左/右/下の「EXバー」ボタンが配置されている。16個のタッチボタンは、"ボタン"というよりツブツブした突起のようだ。タッチセンサーとはいっても、ノートPCのタッチパッドとはまったく異なり、丸い部分を指でなぞってもマウスカーソルは移動しない。
タッチポイント中央のボタンは「確定ボタン」で、マウスの左クリックに相当する。もちろんダブルクリックも可能だ。OPAir本体の右ボタンはマウスの右ボタンと同じで、押すと右クリックメニューが表示される。
マウス操作から見ていこう。
タッチポイントの各ボタンに触れると、画面にサークル状のポインタが表示される。これがマウスカーソルの代わりだ。この状態でタッチポイントの外側ボタンに触れると、触れた部分のサークル枠がオレンジ色に光る。そのままボタンを押し込むと、光っている方向にポインタが移動するという動作だ。移動したい方向に連打すると、ポインタが少しずつ動く。
OPAirのタッチボタンに触れると、通常のマウスカーソルがサークル状のポインタに変化。オレンジ色に点灯している部分はユーザーが触れている"位置"であり、そのままボタンを押し込むと、オレンジ色の方向へポインタが移動 |
言葉ではなかなか伝わりにくいと思うが、タッチボタンをいきなり押し込み、そのまま親指でグリグリと回すように動かせば、割とスムーズにポインタを移動できる。目的の位置の近くで親指を離し、細かく連打しつつポインタの位置を調整していく。
タッチポイントの左/右/下にある3つの「EXバー」ボタンは、左が「戻る」、右が「進む」、下が「下スクロール」だ。「下スクロール」を押しっぱなしにすると上スクロールになるのだが、「下のボタンを押して上にスクロール」というのは直感的ではなく、実際にも違和感がある。特に、微妙に上スクロールさせたいときに、押しっぱなしという操作は扱いづらかった。タッチポイントの上側にもEXバー(上スクロール)を設ければよかったと思うが、実装されていないことには何らかの理由があるのだろう。
さて、マウス操作を一通り練習して、Webブラウザで実戦投入。今回のテーマはゴロ寝使いなので、Webブラウザを快適に使えるかどうかは大切なところ。
1つ気になったのは、リンクが張られてるところにポインタを合わせるときだ。リンクの近くまでポインタを移動させ、少しずつポインタを動かして微調整するのだが、どうにもこれがもどかしい。ポインタがリンク位置を通り越してしまったり、思うような角度にポインタが動かなかったりと、うまくリンク上にポインタを誘導できないことが多かった。
とはいえ、使っていると慣れてくるものだ。ボタン操作やポインタ移動のクセを体が覚えてくると、かなり快適に使えるようになった。1クリックあたりの移動量やボタンを長押ししたときの移動速度は調整可能なので、自分なりの設定が固まれば、より操作しやすくなるだろう。