詳細なデータと高い更新頻度
今回の「プロアトラスSV7」の特徴として挙げられるのが収録地図データの増量である。最大縮尺1/250の詳細図「2.5千都心図」(全国版では816市区町村をカバー)。「1万詳細図」の収録エリアを前バージョンの約7倍に拡大している。オンラインサービスの地図などと比較してみると、先述の更新の頻度も加わりビル名の有無など細かい点まで見ていくとその差が見て取れる。更新パックを適用しておけば、常にほぼ最新の状態で詳細な地図を手元に置いておける。業務上はもちろん、徹底的に地図を使う覚悟がある場合は、更新パックの適用が重要だ。同社では、2月、5月、8月、11月にデータを更新する。
地図の表示方法も多彩だ。[表示]メニューから[地図の表示スタイル]を選択すると地図の表示方法が変わる。新バージョンでは、従来バージョンからあるミッドナイトモードなどに加え、[モノトーン]や[鉄道路線図]などが加わっている。これらは、印刷した際には、Faxしたりする際には書き込み余白を大きくした地図として利用できる。「プロアトラスSV7」にはローカル型地図ソフトのメリットを活かす工夫が多々備わるのだが、紙との連携などもそのうちのひとつだ。スマートフォンを日常利用しているけど、確実性を期すような場合にはプリントアウトする。筆者もそんな一人だが、バッテリーを気にすることなくペンでしっかり書き込める紙の特性は地図でも同様だ。[ツール]メニューから案内図を作成で、アイコンやコンパス、ルートなどを備えた基本的地図をjpeg形式で保存できる。ミニ地図印刷機能も搭載されており、折りたたんで持ち運べる表紙付きの「ミニ地図帳」も簡単に印刷できる。
検索機能
検索機能も大きく改善された。キーワード検索にコンビニや飲食店、販売店などの支店名までが表示されるようになった。支店名には地域名が付される場合が多い。コンビニしかり喫茶店しかりである。今回の検索機能の向上は非常に使い勝手が上がる。ノートPCに「プロアトラスSV7」がインストールしてある。まだまだ暑い日も多い。とりあえず避暑地である喫茶店を探さなければならないとしたら、同ソフトを立ち上げて、キーワード検索に「ドトール」と打ち込むだけで店舗名こみでリスト表示される。これをダブルクリックすると詳細且つ最新の地図で避暑地へと案内してくれる。ドトールにこだわらない場合は当然、コーヒーと検索した方が良い。スタバやタリーズも検索されるからだ。
Myフォルダによるオリジナル地図編集&管理
GPS機器との連携やCSVファイルからのデータ取り込みによるマッピング、ルート検索やジオラマなど高度な機能も多数搭載しているのだが、ここでは編集機能とMyフォルダ機能を紹介しよう。簡単にオリジナルマップを作成できる機能だ。「プロアトラスSV7」には、100以上のアイコン、線や円、矩形などツール、テキスト入力とオリジナル地図を作成するためのツールが備わっている。これらは「Myフォルダ」というメニューで一元管理されている。地図上に残した編集は[Myフォルダ]メニューから簡単に調べることができ、またここでフォルダ区分を設けてブックマークの用に気軽に個人の軌跡を管理することが可能だ。デジカメが趣味のかたはデジカメポイント、おいしい料理店を発掘するのが好きな人は美食マップをという具合に、いつでも取り出せる自分の地図を作成していくことが可能だ。