オリンパスイメージングのミラーレスカメラ「OLYMPUS PEN Lite」シリーズの新作「E-PL3」が発売された。これまでのシリーズと同じく有効1,230万画素の4/3型Live MOSセンサーを搭載しつつ、ボディの小型軽量化や液晶モニタのチルト可動対応、AFのスピードアップなどを図った製品だ。
E-PL3の実機を手に取ってまず、従来機よりも一回り小さく軽くなったボディに感心した。今年1月に発売された「E-PL2」と比べた場合、チルト可動式モニタを新搭載しながらも、体積比で約25%減、重量比で約17%減のコンパクト化を実現。内蔵フラッシュは省かれ、フラッシュは小型の外付けタイプが標準付属する。
「17mm F2.8」などの薄型レンズを装着した際には、その薄さと軽さはいっそう際立ち、まるでコンパクトデジカメのような感覚で気軽に持ち運べる。
外装はアルミ素材で、カラーバリエーションにはシルバー/ホワイト/ブラック/レッドの4色が用意される。今回試用したブラックのモデルは、全体を艶消しの黒でまとめながら、天面やマウント部、操作ボタン類などところどころにシルバーの部材を配置したツートーンのカラーリングとなる。外観には適度な高級感があり、モノとしての魅力も高い。
本モデルのいちばんの特徴は、背面の液晶モニタが上下に可動するチルト式であること。可動液晶といえば、パナソニックやソニーの製品にもあり、ミラーレスカメラでは特に珍しくないが、オリンパスのマイクロフォーサーズ機「PEN」では初めての採用だ。これによって、構図の自由度が格段に広がる。
下の作例は、チルト可動式液晶を生かして、ローアングルおよびハイアングルから撮影したもの。ペットや子どもの撮影では、相手の目の高さにカメラを構えることが、可愛い表情を引き出す基本だが、チルト可動式液晶なら無理な姿勢にならずに、簡単にローアングル撮影が行える点がありがたい。
また花を写した2枚の写真では、両腕を伸ばしてカメラをハイアングルに構えることで、背景をすっきりと整理することができた。