DR-M160は普通紙だけでなく、0.3mmまでの厚紙やクリアファイル、クレジットカードなどのプラスチックも読み込める。しかも、クレジットカード番号などのエンボス(浮き彫り)まで、しっかり読み込んでくれた。これらの特殊な用紙を読み込むときに、本体に特別な装置を取り付ける必要はない。通常の紙と同じように、原稿ガイドを合わせるだけで特殊な用紙もスキャン可能だ。

免許証やクレジットカードなどのプラスチック製の板もスキャンできる。大型のローラーでグイグイと読み込んでくれた

ただし、クリアファイルを読み込む場合だけはソフトウェア上での設定が必要。クリアファイルはツルツルした2枚の樹脂が重なっているため、上述した「非分離モード」をオンにしておくこと。クリアファイルに入った紙を出さずに、そのまま読み込めるのは便利だ。

メンテナンス性の高さも業務用ならでは

いくら業務用とはいえ、大量の紙を読み込み続けるとローラーや内部が汚れ、取り込んだ画像にゴミが付く場合がある。そんな場合は、ユニットを開けて内部を清掃する必要が出てくる。本機のユニットは大きく開くため、手が大きい人でも読み取り部の掃除をしやすい。また、ローラーも工具を使わずに簡単に取り外せるため、内部の掃除はものの数分で終了する。なお、ローラーの耐久枚数は20万枚。掃除をしてもうまく給紙が行われなくなったら、別売りの交換ローラーキット(税別1万円)を購入できる。

用紙を入れるところにユニットを開けるスイッチがある

ユニットはここまで大きく開く。掃除をするときにラクだ

ローラーを抑えてるパーツを指で引っ張ると、簡単に取りはずして掃除ができる

ホビーユースだけとして考えると高価なDR-M160だが、業務と併用すると考えたら魅力的な機種だろう。休日にゆっくりと自炊を楽しむのならエラーが発生しても再びやり直せばよいが、仕事で大量の紙を読み込まなければならない場合は一回で済ませたい。そんな人にDR-M160は最適だ。また、本機のローラーは耐久性も高いため、長い期間最小のメンテナンスで使えるのも利点だ。いままで何台も卓上スキャナを使い潰してきている人や、新規で高性能な卓上スキャナの導入を計画している人は、DR-M160を検討してみてはいかがだろうか?