――「妄撮」のオファーが来たときはいかがでしたか?
「私は普通に『妄撮』のファンだったんです。だからオファーはすごく嬉しかったんですけど、『アキバ』も『妄撮』もどちらもすごく大きな看板で、そんな重大な役目を私が背負って大丈夫なのかなって悩みました。でも『ねむがいい』と言ってくださったんだから、全力で何でもやろうと決心しました」
――ねむさんにとっての挑戦だったわけですね
「そうですね。それにアキバでは下着は見せないというタブーがあるので……」
――そんなタブーが?
「そうなんです。メイドさんも下着を見せないようにドロワーズをしっかり履いたりしています。ファンの方のこだわりも強くて、絶対領域が一番良いとか、下着は破廉恥だっていう方も多いんです」
――でも今回はそのタブーに挑戦したと
「そのタブーを私が踏み越えちゃっていいのかなって考えたんですけど、私はアキバが好きでアキバにいて、でもアキバだけでは留まらずにもっと切り拓いていくにはそういうのも積極的にやりたいと思ったんです」
――なるほど。そうなると初挑戦ということもあって撮影では苦労もあったのでは?
「苦労というか、いつもは服を着て立っているステージに下着で立つのが恥ずかしくて仕方なかったです。でも一緒に撮ってくれた未鈴ちゃんも下着だから大丈夫! って無理やり安心したりして(笑)」
――他に印象に残っている出来事はありましたか?
「学生服で水に濡れている写真があるんですけど、うちの社長がコップで水をバサーってかけてきて、それがすごく印象に残っていますね(笑)。あとはうちのお店のショーケースに普段はCDが飾ってあるんですけど、妄撮カメラマンのTommyさんが『ねむちゃんはアンドロイドっぽいのがいい』って言ってくださって、それでショーケースの中身を出して私が収まってみたり。そういうみんなで作り上げている感じが楽しかったです」
――楽しそうな現場ですね。そうやって完成した写真集の中で、特にお気に入りのカットを教えてください
「くまさんパンツシリーズっていうのがあるんですけど、その妄撮していない方ですね。屋上で缶ジュースを飲んでいる写真があって、そのシーンがすごく好きなんです。私はそういう青春みたいなのをあまりやらずに過ごしてきたので、屋上に好きな人を呼び出して待っている……みたいな感じが出せて嬉しかったです。他にも自分でも萌えるシチュエーションをいっぱい提案したんですよ。たとえば書店員さんになっている写真があるんですが、私は本当に書店員をやっていたことがあったので、眼鏡で髪を結んでたら男子はグッとくるんじゃないかと考えたり、じゃあそれで中身は逆にちょっとエッチな下着にしてみようとか話し合ったりして(笑)」
――ツボを突いていると思います(笑)。最後に今後の活動について教えてください
「アキバの面白いことと私の好きな面白いことをつなげて、もっと面白いことを世界に届けたいなと思います。歌だったりアイドルだったりDJだったり、自分ができることを駆使して伝えていける人になりたいです」