組み込み用マザーボードを展示していたAOpen
AOpenといえば、かつてはPC用マザーボードの大手でもあった(というか、今もわずかながら製品はラインナップしている)が、最近はコンポーネントや産業用向けがメインとなっている。ただ相変わらずラインナップはx86系がメインなのだが、そんな同社がFTFのTechnology Labにブースを出していた。今回出展したのは「ME0200」と「ME02A0」の2品種で、i.MX515/i.MX53を搭載した組み込み向け用である(Photo16,17)。
同社によれば、当初はDigital STB向けが最初のターゲットで、将来的にはKioskとか小規模なDigital Sinageなどもこの路線で狙っていきたいが、まずはDigital STBである程度のシェアを確保するのが先だそうだ。また数あるARMベースSoCベンダの中でFreescaleを選んだ理由としては、技術サポートが一番しっかり受けられたからという点と、価格面でも優れているとしていた。このところ、PCマーケット自身がやや頭打ちであり、また寡占化が進んだ結果として中小ベンダのシェアがどんどん減りつつある状況から、他にもこうした転進を選ぶベンダがでてくるかも知れない、という印象を受けた展示だった。
Make It ChallangeとFreescale CUP
Make It ChallangeはFTF Americas 2011期間中に開催された自作コンテストである。Technology Labの会場の端に特設会場が設けられ、Tower Track(同社のTower Systemを使って何か作る)とRobot Track(同社のFSLBOT:Freescale Mechatronics Robot)を使って何か作るの二手に分かれて参加者の想像性とモノ作りの技術を競うというイベントである(Photo18)。
Photo18:Technology Lab開催期間はもう夕方とあって、殆どのチームが作業を終了していたが、机の上に無造作に置かれた工具からもなんとなく様子がお分かりいただけよう。Freescaleが撮影した写真は[こちら]( http://www.flickr.com/photos/freescale/sets/72157627077364936/ ) |
Photo18:Technology Lab開催期間はもう夕方とあって、殆どのチームが作業を終了していたが、机の上に無造作に置かれた工具からもなんとなく様子がお分かりいただけよう。Freescaleが撮影した写真はこちら
そのMAKE IT CHALLENGEとは反対側の端では、Freescale CUP USA RegionのFinalのコースが設置されていた(Photo19,20)。
Freescale CUPとは同社が2005年から継続的に行っているロボットカーのコンテスト。このコンテストは中国/EMEA/インド/韓国/メキシコ/マレーシア/USAの7リージョンに別れており、Technology Labの開場にあわせてこのFinalも実施された。こちらの詳細は、STREETSMARTSというFreescaleが主催のSNSで見ていただくのが早いかと思うが、こうしたイベントが一緒に行われるあたりは、実にアメリカのイベントらしいところで、逆に言えば日本では余り見かけない(しいて言えばETロボコンがこれに相当するだろうか?)部分であった。Freescale CUPは無理にしても、Make It Challange位はFTF Japanでもやってほしいとちょっと思った次第だ。もっともこちらも複数日の開催だから可能なのであって、実質半日ではちょっと無理かもしれないが。
ということで、以上でFTF America 2011のレポートを終了としたい。日本では9月13日にザ・プリンスパークタワー東京で開催される予定である。