イングリッシュ・モンスター。

……RPGなら最後から3番目くらいのボスで出てきそうな通称ですが、そう呼ばれている人が実際にいるのです。

その男の名は菊池健彦。なんと、これまでにTOEICで990点(つまり満点)を27回も記録しているという、まさしく"英語の怪物"。

しかし驚くべきはそこではありません。

何がすごいって、菊池氏は帰国子女でもなければ、留学経験もゼロ。……いや、そもそも海外に行ったことが一度もないのです。

さらにいうなら英語の勉強を始めたのは、厳しい営業ノルマに追いつめられて仕事を辞め、34歳で引きこもり生活に入った後

とりあえず引きこもってから一年間は「笑っていいとも!」を見て過ごしていたらしいのですが、さすがに何もすることがないのでそこから7年間独学で英語の勉強をしたところ、社会復帰して初めて受けたTOEICでいきなり970点を叩き出したというのです。

ちょっとこれは並大抵のことではないですよ……。

「英語は留学しないと身につかない」とか、「独学でTOEIC満点は難しい」と思っていた方にとって、この事実はちょっとしたカルチャーショックではないでしょうか。かくいう筆者も英語ができないことに対する言い訳を打ち砕かれてショックを受けております

いったい菊池氏はどのような勉強法を用いていたのでしょうか。また引きこもり生活でどのように勉強のモチベーションを保っていたのでしょうか。

『イングリッシュ・モンスターの新TOEICテスト最強勉強法』 を上梓した菊池氏に、英語学習のポイントやモチベーションを維持する方法、さらには日本の英語教育について思うことなど、たっぷりとお話を聞いてきました!

TOIEC990点が27回! その原動力はどこに?

菊池健彦氏

――まずなんといってもTOEICで990点を27回記録されたというのが、ものすごいインパクトでした。途中でもういいかなとは思いませんでした?

菊池:そうですね、やっぱりTOEICが仕事なので……

――……ですよね!

菊池:あとは、TOEICを昔から受けている人がよく仰ることなんですが、ずっと受けていると「問題がこういう風に変わったのか」といった傾向が見えてくるんだそうです。最初は実感できませんでしたが、続けるうちに確かに傾向がわかってくるんですよ。そういうのも面白い

――テストそのものを楽しんでいる感じですね。やはり英語という言語そのものがお好きなんですか?

菊池:言語はみんな好きですよ。英語の勉強はパズルをやっているみたいで面白いです。頭の体操みたいな感じ

――ぱ、パズルですか……! でも好きというだけで勉強を続けるのも大変ですよね。菊池さんが7年間の引きこもり生活の中でモチベーションを維持できたのは、日本を非難する海外の雑誌記事に対する反論を投書することにあったとありましたが……