クール指数3~4のスタイルで着るポロシャツに関して、「ゴルフ用やカジュアルなポロシャツだと、ビジネスシーンで着る服としてはだらしない、という見方をする人もいます」と横山氏。そこで役に立つのがボタンダウンのビジネスポロシャツ。「ビジネスの場では"ベルトイン"がおすすめですが、苦手な人がいたら、あえてベルトが見える長さのものを選ぶ方法もあります」とのことだ。

「SAVE BIZ」を採用した企業のビフォー・アフターのイメージをスライドで紹介。「重い雰囲気だった会議も、服装が軽くなるだけで…、こんなに笑顔になります!」という横山氏の言葉に、会場からどっと笑いが起きた

涼しく軽い服装を取り入れることで、オフィスの見た目も雰囲気も明るくなると横山氏は言う。「オフィスが明るいと気持ちが前向きになるし、生産性も上がります。服装を明るくすることは非常に大事なことなんです」と力説した。

「企業全体で涼しい服装を追求する空気を作ってほしい」

セミナーでは、標準的なクールビズといえるクール指数1(サマースーツにノーネクタイの"快適スーツスタイル")、クール指数2(ワイシャツとスラックスの"定番爽やか夏ビズスタイル")についても説明があった。

サマースーツを蛍光灯にかざし、スーツ選びのコツを説明する横山氏

サマースーツに関して、横山氏は参加者からスーツを借り、蛍光灯にかざしながら、「売場にあるスーツ5着をこうしてかざすと、じつは5着とも異なる透け方をするんです。これが涼しいスーツかどうかの基準。より透けているほうが、細い糸を使い、打ち込み(生地の糸の密度)もゆるめに取っているので、風通しがよく涼しいんですよ」と話した。近年浸透しているウォッシャブルスーツについても、「ポリエステル100%が一般的。でもポリエステル50%、綿50%の洗えるスーツがあれば、そちらのほうが涼しいです」とのこと。

暑い夏でもワイシャツを着る必要のある人に向けて、はるやまが販売する「アイシャツ」を紹介する場面も。「一見普通のワイシャツに見えますが、じつはニットシャツ。ニットだから通気性がよく、シワもすぐ取れるし、すぐ乾きます。涼しくて柔らかい、便利なシャツです」と紹介した。

ワイシャツの"NGな着こなし"も紹介。いまやアンダーシャツを見せるのはNGに

また、横山氏はクールビズの"NGな着こなし"にも言及。「ワイシャツからアンダーシャツを見せる着方も昔はありましたが、いまはどちらかといえばNG。クルーネックよりも、深いVネックのアンダーシャツを買うのがいいでしょう」「ベルトと靴の色が違うのもNG。これはメンズのファッションにおけるマナーのようなものなので、チェックしておきましょう」などのアドバイスを送った。

「SAVE BIZ着こなしセミナー」では、「アイシャツ」(写真左)やビジネスポロシャツ(同中央)、室内履きに適した「プランサーシューズ」(同右)など、「SAVE BIZ」のスタイルに対応したはるやまの商品も多く紹介された

ときおりジョークを交えて参加者をなごませつつ、「SAVE BIZ」の着こなしをていねいに説明した横山氏。セミナーの後で参加者たちの印象を尋ねると、「明るくていい雰囲気。ただ、ドレスコードがないので服装に個人差があり、定義のないところで模索している印象を受けました」との答えが返ってきた。

「我々としては、『服を着ることを楽しんでほしい』というのが一番にあり、企業全体で涼しい服装を追求する空気を作ってほしいと思っているんです」と横山氏。「皆さん真面目に聞いていただき、知識は入っていったと思うので、これが『SAVE BIZ』追求の第一歩になればいいですね」と期待していた。