――ちなみに、今回収録されている曲の中で、歌がリリースされた当時から思い入れが強かった曲などはありますか?
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白石「正直に話しますと、『この曲は絶対に入れたい』という曲はすぐには思いつかなくて、たくさんある曲の中から、はたしてどれを選ぶ? といったところから始まっています。ただ、選曲するにあたって、一週間ぐらいしか時間がなかったので、すごく集中して取り組めた気もしますが、いざ選んだ曲を見てみると、私らしい選曲だなって(笑)」
――キャラクターではなく、あくまでも白石涼子として歌っているということもありますが、ざっと聴かせていただいた感想だと、意外とキャラソン色は強くないですよね
白石「そうですね。ただ、『Oh! My Honey』に関しては、まったく違う気持ちで歌ったのですが、今回のアルバムではすべて原曲キーのままで歌っているということもあって、ちょっと厳しいところもありましたね。『Oh! My Honey』は、もともとハーマイオニーが歌っているので、ハヤテの曲とはいえ女声で歌っていますから、あまり差が出せなくて……。まあ、私がこのキーで歌ったたら、こうなっちゃうよね、みたいな(笑)。選曲に関しては、私が好きなもの、歌ってみたいもの、歌えそうなもの、私が歌ったらどうなるのかなって興味がわいたものが中心になっていますが、この曲は人気があったな、みたいな選び方もしています(笑)。とはいえ、ネギまの場合、人気のある曲は、その曲の持っているパワーが強すぎて、どちらかというとイメージが薄い曲ばかりを選んでしまったかもしれません」
――ネギまのほうが、曲に関するイメージが強かったということですか?
白石「ハヤテも第2期までTVシリーズをやっていますから、曲は本当にたくさんあるのですが、ネギまのようにイベントで歌ったり、聴いたりといったことがほとんどなかったんですよ。一度だけヒナギクの『ヒナ祭り祭り!!』があったのですが、そのときも私はゲストのような感じで、イベントの最後のほうにちょっとだけ出させていただいたぐらいなので、キャラクターソングに触れる機会が本当に少なかったんですよ」
――挿入歌というわけでもなければ、たしかに聴く機会は少ないですよね
白石「その中でいうと、『Power of Flower』は、やはりヒナギクという人気キャラが歌う、人気の曲だったので、これを歌えば、みんなにも喜んでもらえるだろうなって思う反面、ファンの方には怒られてしまうかもしれないって思いました。『あの名曲をなんでお前が歌っているんだ』みたいな。でも、出来上がった曲は、素敵にアレンジされて、私なりの『Power of Flower』になったのではないかなと思います」
――仕上がりをトータルで聴いた感想はいかがですか?
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白石「全体的に大人っぽい感じなのですが、やはり大人しめに仕上がったなっていう印象を受けました。可愛い声で歌おうとかっていう意識はなく、あくまでも私自身の声で歌っているので、あまり強さやキツさ、尖った感じはなくて、全体的にゆるい感じになっています(笑)」
――曲自体もあまりハデな曲はないですからね
白石「意外と、マジメにしっかり歌っちゃったなって思いました。キャラソンを集めたアルバムなんだけど、あまり遊びがないんですよ。もっと遊びの要素を入れたら、また違う表情が出てくるかもしれませんが、あくまでも『R02』はこういうバージョンということで楽しんでいただきたいなと思います。そして、ぜひオリジナルソングと聴き比べてもらえると面白いかもしれません。このアルバムが、オリジナルソングに触れるきっかけになってくれるといいなって思っています」
――今回、ハヤテとネギまの曲が交互に収録されていますが、それ以外に曲順で意図したものはありますか?
白石「実はですね、『今度曲順を決めようね』って話をしていたのに、気づいたら決まっていたんですよ(笑)。ただ、『A-LY-YA』はネギまのEDテーマだったので、一番最後がいいのかなって思っていましたし、あらためて曲順を見直すと、最初のほうに元気な感じ、強い感じが出ていて、5、6、7曲ぐらいでちょっとキュンとして、そして8曲の『A-LY-YA』で明日に向かってゴー! みたいな(笑)。正直、『Oh! My Honey』と『KIZUNA』は、先ほども話しましたが、今回のカバーで、どのように新しいものを出せるか、本当に自信がなかったんですよ。完成形が見えないなって思っていたんですけど、実際に出来上がったものを聴くと、想像していたものよりも良くて、自分的にもほっとしています。一生懸命、悩みながらでも歌ってよかったなって思いました」
