「注水すすぎ」と「ためすすぎ」の違い、分かりますか?

洗濯を終えると次はすすぎである。「ためすすぎ」と「注水すすぎ」が一般的だが、どっちがどういったことに有効なのか知っていて使い分けしている方はどのくらい居られるだろうか。

AQ-4500ではこの2つのほかに「シャワーすすぎ」と「オゾンすすぎ」があるのでなおさらややこしい。ためすすぎは水を洗濯槽に溜めておいて、それで洗剤を落とす方法で、AQ-4500では通常こちらのモードが用いられる。一方の注水すすぎは、ためすすぎに比べて水を多く使うので、洗剤が衣服に残る割合が少なくなる。ちなみにシャワーすすぎは中間脱水工程とすすぎ工程を合体させたすすぎで、すすぎ工程の時間短縮と節水を両立させることが可能で、AQ-4500の標準コースのすすぎ2回はシャワーすすぎとためすすぎの組み合わせだったりする。

無印ではシャワーすすぎ→ためすすぎで2回。注水表示で注水すすぎ→ためすすぎの2回すすぎ。1回の場合はシャワーすすぎがキャンセルされ、それぞれため、もしくは注水の1回のみとなる(注水3回だと注水2回にシャワーが追加される)

すすぎなのにオゾンで洗う「オゾンすすぎ」

AQ-4500の独自機能だが、すすぎを行うと自動的に「オゾンすすぎ」も行われる。オゾンの力を使って、皮脂汚れをすすぎの時にも落としてしまおうという機能で、「皮脂汚れはアルカリ性、一般的な洗剤もアルカリ性で皮脂汚れは落ちにくい。クリーニング店などは酸素系洗剤を用いてそうした汚れを落としており、オゾンすすぎはそれを家庭で実現したいと思った機能」とのことで、あえて機能をオフにする、もしくは機能が停止するコース(「おいそぎ」「ドライマーク」「毛布」)を洗濯しなければ、すすぎ時にこの機能が働いてくれるとのこと。

なお、オゾンには除菌、洗浄のほか消臭効果もある。そのため、最近流行りつつある洗い終えると良い香りのする洗剤を使っても、オゾンで香りが分解されしまうため、そうした香りを残したい、というのであればオゾンすすぎ機能をオフにした方が良いだろう。この能力は同じくオゾンを使って、水無しで洗濯を行う「エアウォッシュ」でも同様のことが言える。逆に言えば、革製品(毛皮ではない)の臭いなどが気になる人はエアウォッシュを使えば、かなり臭いは抑えることもできる(軽いタバコの臭いくらいなら簡単に消せるのはありがたいところである)。

乾燥をしても湿っていること、ありませんか?

さて、洗濯、すすぎと来たら、次は「乾燥」機能だ。筆者は天日干しで紫外線に当てるのが一番だと思っているが、天候が悪かったりしたら、そうも言ってられないのでそうした時には乾燥機能を使っている。

が、乾燥が始まって「残り3:05」とか出るのは良いのだが、「残り0:05」とかで数分間以上変わらない場合こともある。乾燥は意外と、というかかなり電力を消費するので、電気代や節電という観点からはより長く動くことは避けたいのだが、実はこれ、洗濯機の乾燥の技術的な部分に起因している。

というのも、一般的な乾燥機能は、乾燥させるための風(空気)の入り口と出口の温度差を図って、その差を洗濯機で判断して残り時間を算出しているという。洗濯物が水で冷えているため、入り口では熱い空気でも、出口では冷えているというわけで、その出入り口の温度差を上手くコントロールできれば、こっちは乾いていてもそっちはまだ微妙に湿り気が残っているといったことも起こらないで済む。

ようは薄手のものと厚手のものが混ざっていると、洗濯物の水分の含有量が一定ではなくなるので、厚手のデニム地などで水分が残って、そこに反応して当初表示されていた時間よりも長く乾燥を行う必要があると洗濯機が判断しているわけで、薄手のものと厚手のもの、それぞれ別々に分けて乾燥を行った方が、よく乾くこととなる。

乾燥は、基準値をベースに出入り口の温度差を計算してその時間の調整を行う。出入り口の温度差の変化が当初の見込みよりも違えば乾燥時間は長くなったり短くなったりする

ちなみにAQ-4500には「アイロン」という乾燥コースがあるが、筆者はこれをあまり服にシワをつけないようにするコースだと思っていた。しかし、実際はちょっとだけ湿らせた状態にしておき、とりだした直後にアイロンをかけてもらうことで、ピシッとしたアイロンがけをできるようにする機能とのことであった。

また、叩き洗いの宿命、タオルのパイル倒れを防止する「タオル仕上げ機能」を用いてある程度抑えることが可能なほか、乾燥機能を使うことでふっくらとした仕上がりにすることが可能なので、赤ん坊の肌を考えると、触りが良いほうが良いだろうと、ついついタオルは乾燥機能を使って乾かしてしまうのが最近の常となっている。